アナタの会社は大丈夫??外部に仕事を依頼する際の期待と役割。 「アウトソーシング」という言葉に秘められた落とし穴と可能性とは!?

最近業績が良い。このタイミングで業務を拡大したいが「人」がいない。採用活動を行ってはいるがなかなか良い人材との出会いも限られる。そのような場合、外部企業の力を借りて機会の最大化を図る企業も多いのではなかろうか。その際に是非とも「アウトソーシング」という言葉について、その枠組みについて、再考願いたいものである。最近ではその「使い分け」も慣れてきた企業が増えたが、混沌としたビジネス環境の中で、それぞれの機能や役割が混同されてはいないだろうか。

そこで今回は一部の業務を外部企業に依頼する段階で重要となってくる「考え方」について、『花田モデル』を参考にしたい。通称、花田モデルとは慶應義塾大学総合政策学部の花田光世教授による「戦略アウトソーシングモデル」である。

プレイヤーは4つ。
・コンサルティング
・人材派遣
・外注、代行
・戦略的アウトソーシング
どれも「外部」の企業に変わりはないが、兎角日本では「アウトソース」という言葉が一人歩きしている節がある。「外注」「常駐」「業務委託」…。これらの言葉は便利ではあるが実態を曖昧にしたまま「外部」を活用すると現場では混乱が起き、効果が出ないのが実状である。そこで重要となってくるのが「軸」の置き方である。

業務には「設計・企画」と「運営」がある。そこに上記のプレイヤーを当てはめてみると「設計・企画」を担当するが運営はクライアント企業が行うのがコンサルティングに対し、アウトソーシングは設計・企画から運営までを担当する。クライアント企業の経営戦略やニーズを理解しながら、企業のガバナンスに深くかかわっていくのが戦略的アウトソーサーの役割なのである。また、人材派遣は業務の設計・企画及び運営のコアな部分は一切やらず、その補助的な人員としての役割を担うのに対し、外注・代行は業務の運営のその殆どを司る。

この「考え方」をアナタの会社の人間、つまりは外部企業を使用する担当者と、その外部企業(広義ではパートナーとも言うが)側の人間とで共有さえしておけば、実際に業務がスタートしてからも齟齬が少なく、変化し得るビジネス環境だとしても柔軟に対応できる。
最近はこれらの役割をミックス、または細分化した形態もある。当社が実践しているプロパートナーズ事業や大手コンサルティングファームも戦略的アウトソーシングについてはその効果を実践・検証し、事業の中に取り入れてみたり関連グループ会社を設立している。

営業、総務人事、財務経理。どの分野においても、「外注さんにたのみますか」「アウトソーシングでやりますか」「代行業者にお願いしますか」と、社内で会話をする際に、どの「役割」「機能」が本当に必要なのかを再考し、依頼する段階になった際にはその企業がそれらの要望にどの程度まで応えられるかを確かめてから協働していきたいものである。

プロパートナーズの
活用事例、料金などがわかる