ベンチャー企業・オーナー企業の人材開発を担う、人材・組織開発/採用のプロフェッショナル 冨田晋作 氏のご紹介

冨田晋作プロの紹介

―冨田さんのキャリアについて教えてください。

ベンチャー企業とオーナー企業にて、営業・新規事業開発の責任者を10年ほど行なってきました。

そして7年前に仲間と一緒に起業しました。社名はtag&associates, tag=世の中に新しいタグ付けをassociates=仲間と共にという想いで、経営者やCHOの方のビジネスパートナーとして人材開発や組織開発のご支援を行なっています。

営業・新規事業責任者として力を入れた人事領域

ベンチャー企業、オーナー企業では責任者として、営業や事業開発などの事業推進はもちろん、組織マネジメント、採用、能力開発にも力を入れて行ってきました。

営業・事業開発の責任者なのに全社の採用や能力開発もやるの?と思われるかもしれませんが、事業が急成長したり、新しい方向に変革するときは人と組織が重要になってくるので採用や能力開発は特に軸を置いて行ってきました。

事業サイドの責任者として、能力開発や制度(評価、報酬、キャリア等)のことも、人事・人材開発の担当者にサポートしてもらう形で企画・運営したり全体の体系を構築したりしてきました。

事業サイドの責任者としてのミッション/採用

短期間で事業を大きくしていく変革していくとなると、人の能力・採用が事業に直結しますので、より良い人材を獲得し、新しく入った人材を含めて良いチームにするということが私のミッションでした。

私が営業の責任者や役員をしていた時には、毎月何十人と面接をしていました。それくらい採用というのは事業が急成長していくのに重要な要素です。それだけの応募をいただくためにも、事業上のマーケティングと両輪で動いていました。社会や企業は成長と変化を志向します。そういう意味ではいつの時代も人材不足ですので、採用はマーケティングだといつも心に留めています。

営業マネジメントとして、いかに良いタレントを人材市場から採用するかは至上命題でした。特に新卒とか第二新卒の方を受け入れるとなってくると、ある種スタートアップのカルチャーに染めていくことが必要ですし、若い人は会社のビジョンやカルチャーに共感して入ってくるので、成長スピードも早いです。

一方で、中途入社の方は一定のキャリア・経験があります。中途入社の方を自社のカルチャーに入れていくのは相応のエネルギーが必要な場合があります。本人も会社の戦略に沿って一生懸命取り組んでいるのですが、ふとした時に成果や成果の出し方に関して「あれ、なんか違う」っていうのが、お互いに分かる時があります。

もちろん、採用面接の中でお互いの期待を理解してはいますが、やっぱりスタートしたらちょっと違うっていうのがあったりします。そういう意味では事前に期待値のすり合わせをしっかり言語化することも大事ですが、実際に動きながら対話しながらすり合わせていく方が大事だと感じています。そうした方が経営として期待する即戦力になるスピードが早いと感じています。

事業サイドの責任者としてのミッション/能力開発

能力開発については、まず目指す事業成果や戦略を考えます。

具体的にどういう事業、どういうビジネスゴールや成果で、競合とは何が違うのか、どういう風に勝ち抜くのか、市場でのポジショニングはどうするのか。その上で組織構造、制度、ビジネスプロセスや業務手順、個々人の意志や能力、関係性などを考えています。

私がいた会社は、採用した人材を即戦力にしていくベンチャーとかオーナー企業だったので、いかに自分たちの戦い方を知ってもらうか、信念持ってやっているかを理解してもらうことが重要でした。

組織構造一つ取っても、営業・生産・CS等なぜその機能型組織になっているのか?を事業上の差別化の観点から理解してもらう必要があります。したがって全ての役員や事業部門長にお願いして、新しく入ってくる社員の方々に直接1∼2時間講義をしてもらう機会を作りました。外注はせず、2週間くらいのパッケージを作って内製化していました。それを入社時期に合わせて年4回ほど行っていました。

その2週間が終わったらヨーイドンでそれぞれの配属先へ向かいます。配属先に向かうときは全体最適で自分の部門が何をするのか理解しているはずなので、会社として求めるマインドや成果の出し方のポイントなどを実践してもらうという意味で、スタートダッシュ、そのスピード感を狙いにしていました。

人材開発のプロとして活動するきっかけ

きっかけは、私が一番苦労し、自分の不甲斐なさや力不足を痛感した分野だからです。

事業成長も経験しましたが、同時にうまくいかないことや失敗も多く、起業するまでに3社を経験しましたが、その組織のどれもが事業成長や継続にあたり困難な事態になり、その過程では解雇や事業譲渡等が行われ、私も責任ある立場にいましたので、精神的にもきつい思いをしました。

信頼していた仲間とか部下との関係が一気に崩れていく、いかに事業を継続させていくのが大変なのかということと、人と組織で事業が成り立っているんだと痛感することを、起業する前の10数年の間で経験したことが大きかったです。

ご支援する際にもこれらの経験が活きています。成功は個別の事業の外的要因・内的要因に拠りますが、失敗は「負けに不思議の負けなし」の通り明確な原因があります。それを自分たちの経験を通して明示しながら対話しながらクライアントのご支援をしています。

人材・組織開発/採用プロとしての活動内容

まず、カウンターパートナーの方が成し遂げたい事業の成果・戦略・カルチャーをお伺いします。その上で、自分たちから何がご提供できそうか、何がやれそうなのかということを対話しています。

裏を返すと組織や人の理想論を軸に何かをご提供することはありません。やはり組織は戦略に従う、です。組織や人の理想はいくらでも言えます。そして一つ一つの考えは否定されるものでもありません。

ただ事業体としての組織として重要なのは、顧客に選ばれ続けるために如何に個々の持っている能力や特性を最大限活かすかです。そういう意味で成し遂げたい事業の成果・戦略・カルチャーは必ずお伺いしています。

その上で案件によって、全体設計をしたり、個別施策をしたり、時には講師として研修の企画運営をすることもあったりと様々です。

全体設計をする場合であっても、その後には現場でプロジェクトが発生するので、PMOのご支援や個別のプロジェクト自体に入ってご支援することも多いですね。

戦略人事の支援

まず事業の目的・目指す成果・それに向けた戦略、組織であればどういう構造・設計にするのか、そしてビジネスのプロセスを明確にし、各社の状況に合わせた戦略人事の企画・運営、特に運営の方に力を入れてやっています。これは私たちの考えですが、差別化は企画ではなく運営や実行に起因すると考えています。

起業する前の会社のうち1社はアジアパシフィックに展開する人材開発や組織開発のコンサルティング会社でした。クライアントに外資系企業も多く、そこでの経験やネットワークを通じて、欧米の人材開発や組織開発の考え方やフレームワーク、メソッドにも多く触れてきました。

その経験から言えることは、ここ15年くらいこの世界の考え方に大きな変化は起きていないというのが私たちの認識です。それは語り継がれている、各国各現場で使われている普遍的な考え方やメソッドの重要性を示しているとも言えます。また人材開発や組織開発の知見を事業部のタレントがどんどん活用しているということもあると思います。

実際私がお付き合いのある欧米企業では、人材開発や組織開発部門自体の人員は少数精鋭化され、どんどんプロデューサーとしての役割が増えていっています。したがって運営の部分では内外のリソースをうまく調達・活用することが求められています。

また最終的には誰がどういう風に実行するかによって各施策のクオリティーは決まってくるので、ここでちゃんと貢献したいという想いから私たちも実行のご支援をメインにしています。あとは単純に私たちが現場が好きということもあります。

このようにお話ししましたが、人材・組織の中でも脳科学を中心にした研究開発や用途開発は盛んに行われていますので、この領域からの革新には注目しています。

採用の支援

採用はマーケティングですので事業戦略を踏まえた上で人材市場でのポジショニングを軸に考えていきます。

ペルソナ設定、母集団形成、チャネルの構築、コンバージョンレート、面接官トレーニング、効率的なオペレーション等、必要に応じた企画・運営のご支援をしています。

人材育成・研修の支援

階層別研修、次世代経営者等の選抜型研修など、研修全般の企画・運営のお手伝いをしています。

変革や急成長を志向される場合はその文脈の組織開発の取り組みと連動し、人材開発ではOJTとも連動します。社内ユニバーシーティーの一部また全体の企画・運営も行っております。

人事制度構築の支援

評価、報酬、キャリア等、各種制度の構築または運用のご支援をしています。

特に評価は突き詰めると事業の評価になりますので、評価制度のご支援の有無に関わらず注視しています。

事業変革の支援

採用や人材育成はクライアントの年間カレンダーで行いますが、事業変革における組織開発の際は、変革のカレンダーに沿って行い、この2つのカレンダーを同期していきます。

例えば、事業の市場や収益構造を変革をします、会社を合併しますというときにPMOの一員として入り、1年半から2年くらいで重要な施策を全て行います。

変革にもステップやステージがありますが、最初に経営陣の本気を見せるという意味でも、従業員にも今までとは違うマインドセット、スキルセット、関係性が求められるという意味でも、ドライブをかけるスピード感が大切です。特に変革における組織構造、重要なポジションを誰にするかという点は目指す成果に対して大きく影響します。

したがって外部から採用するということも一気にやっていくことで、変える、変わるという危機感や期待感を経営陣が皆に示していくことが必要です。自然にいつの間にか変わりました、ボトムアップで変わりました、という話も聞いたりはしますが、それは変革の一部や違う時間軸でストーリーを切り取った話で、実際の変革の現場、初動期は経営陣のトップダウンが必要です。

現場では衝突や干渉など色々な反作用が出てきますが、それもあらかじめ折込済みで経営の本気度、変革の本気度を見せることが大事です。

プロとして生きる覚悟

私がご支援させていただく企業では、経営者やCHOの方がカウンターパートナーになることが多いので、経営者個人の変革やCHOの人材や組織に対する熱い思いとか、絶対に成し遂げるぞっていう執念を目の前で目撃します。

それに相対する時、毎回「自分たちは価値を提供しているか」を振り返り気持ちを改めて、ご支援に臨みます。

もちろん採用面で一緒に考えて採った人がすぐ成果を出せない状況や、変革プロジェクトのチームが大事なフェーズで躓いてしまう場面などうまくいかないこともあります。けどそれも含めて内外のメンバーがチームとして率直に対話していけば必ず突破口はあります。

したがって戦略人事のプロだからこそ、クライアントとも率直で本気・本音の対話を軸に価値提供することを心がけて活動しています。


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