事例紹介

横河電機株式会社 ×株式会社オノフの導入事例

「所属企業と留学先の違いを感じながら、経験や知識の引き出しを増やした3ヶ月」(職種:デザイナー、留学頻度:週5日、留学時:新卒入社3年目)
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目的
とにかく経験を積む/仮説検証のスピード感を体感し、自部署の業務に活かせる点を見出す
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背景
現状デザイナーとしてできることが限定的であることから、よりユーザー視点を高め、自社では携わることができないことを経験してもらいたい
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効果
所属企業と留学先の様々な違いを感じながら、経験や知識の引き出しを増やすことができた
他社留学を終えて元の職場に戻った「卒業生」にインタビュー。留学中、留学後の想い、そして「留学後に何が変わったか」について、体験談を語っていただきます。
今回お話を伺ったのは、横河電機株式会社。他社留学を経験したのは、マーケティング本部エクスペリエンスデザイン部の渡辺弘樹さんです。留学先は、CX設計、クリエイティブ開発・システム構築、CRM設計運用を行う企業、株式会社オノフです。留学中は、広報企画におけるマーケティング・リサーチ業務、CX設計、プランニング一連のプロセスに携わりました。
所属 横河電機株式会社
留学先 株式会社オノフ
他社留学期間 週5日/3ヶ月間(2021年4月~2021年7月)
留学した人 エクスペリエンスデザイン部 渡辺弘樹さん(留学時:新卒入社3年目 )
送り出した人 エクスペリエンスデザイン部長 高野直人さん
――まず初めに、他社留学に参加した経緯について教えていただけますか?
渡辺さん(以下、渡辺) はい、今回の他社留学は上司からの指名を受け参加することになりました。当社の製品開発は開発期間が長く、BtoB事業であるがゆえにユーザーとの距離があり、自分の仕事の成果が見えてくるまでに時間がかかったり、自分の業務が生み出した価値をあまり実感できていなかったりすることに問題意識を持っていました。そういったこともあり、この留学を通して、とにかく経験を積むこと、また仮説検証のスピード感を体感し、自部署の業務に活かせる点を見出したいと考えて参加することにしました。
株式会社オノフに留学することを決めた理由は、ユーザー視点を重視したサービスを展開していること、また戦略の立案から企画・デザイン・制作までトータルに行っている点が自身の学びたい部分とマッチしていると感じたためです。上司からは、アウトプットに対するユーザーからの直接的なフィードバックを得て改善していく、というサイクルの中で、デザイナーとして自分自身の軸足を定めるヒントや濃い経験を積んでもらいたい、という期待を受け参加しました。
(写真中央 渡辺さん)
-―留学に参加してみて、いかがでしたか?
渡辺 この3ヶ月間、異なった組織文化の会社に留学し、これまでやったことがないことにチャレンジしたので、さまざまな気づきがありました。まず、留学先と所属企業では、仕事スタイルが異なっていました。留学先では、ディレクターとデザイナーが分業されていて、かなり高速回転でプロジェクトが進んでいる印象を受けました。当社では、デザイナーがディレクションすることもあり、仕事の領域が広いことがわかりました。さらに、案件を取りにいく時のアグレッシブさや楽しくやろうとする精神なども感じることができました。
また、外に出てみることで、当社は人材育成が手厚く、ありがたい環境にいたことに気づきました。一方で、留学先と比べると製品やサービスを提供するまでに社内の調整にリソースが割かれていることがわかりました。組織規模の違いもあると思いますが、留学先の方がよりアウトプットを出すことにパワーを割くことができているように感じました。
――留学前は、この3ヶ月間でとにかく経験を積みたいということでしたが、その点はいかがでしたか?
渡辺 そうですね、この3ヶ月間は経験を深めていくよりは広げていく3ヶ月だったように思います。官公庁から民間まで、幅広い領域で多数の企画書作成に携わり、データ・資料の収集から誌面やLPの構成、企画書としての流れを考えるといったことを経験することができました。その中で受注や失注など様々な成功/失敗体験を積むことができたと思います。当初はリサーチとプランニングを経験するということで始まりましたが、営業向けのヒアリングトレーニングも後から増えるなど、多様な経験ができる機会となりました。自身の成長という観点では確実に経験や知識の引き出しは増えたと感じています。
――この3ヶ月間で、ご自身の変化はありましたか?
渡辺 留学前半は、留学先の方から「この業務をやってみましょう」や「できますか?」と頼まれることが多かったのですが、後半になるにつれて「これをお願いします」というように変化していきました。私自身も、最初から着実に成果を積み上げていくことを意識して行動していき、「できます」「やります」という姿勢で物事に臨むよう心掛けて行動していたのが良かったのかもしれません。
留学終盤になるにつれ、関わる案件数が増え、否が応でも走り続けねばならない状況になり、手を動かしながら考えるという進め方で臨んでいきました。ある広報案件では、結果としては受託できなかったものの、企画書の制作過程ではプランナーやディレクターなど多くの方と協力し、企画書を仕上げることができました。また、営業向けのヒアリングトレーニングでは、1回目から2回目にかけて短期間で他の方の例を参考にするなどして改善に取り組んだ結果、この期間でここまで変わるとは思わなかったという評価をいただけたのもいい経験ができたと思います。

(写真中央 渡辺さん)
――他社留学を終えて、留学で学んだことを所属企業でどのように活かしていますか?
渡辺 留学後は、留学先で感じた楽しく仕事をしようとするマインドやアグレッシブさを取り入れることを意識しています。また、同時期に他社留学していた他のメンバーと共に、他社留学で学んだことを今後どう現場で活かしていくか話し合いを進めているところです。コロナ禍でリモートワークが増えましたが、リモートワークだと他のメンバーの状況が掴みにくくなるという問題もあります。打合せを設定しなくても気軽にアイデアをぶつけられるような環境や仕組み作りも必要だと考えていますので、他のメンバーと課題意識のすり合わせを行うなど、様々なアプローチを試しながら、組織の成長にもつなげていきたいと思っています。
<留学先責任者からのコメント>
~株式会社オノフ 執行役員 CMO山口様、リサーチャー川坂様、野口様、プランナー田中様、人事三岡様より~
異なる環境で経験がないにもかかわらず、ほぼ即戦力として活躍していただきました。意欲的であり、案件進行も非常にスムーズで、安心してお任せできたことは素晴らしかったと思います。UIデザイナーとしても貢献していただきました。組織文化の理解や企画の立て方についても造詣が深く、幅広い知識をもっており情報のインプット量は目を見張るものがありました。年上のメンバーとも気軽にコミュニケーションできるくらい話題が豊富で、周りに安心感を与えながら関わっていただいたように思います。渡辺さんのお陰でプロジェクトが成就できたものもありますので、非常に感謝しております。今後、より多くのコミュニケーションを図りながらいろいろな経験を積み重ねていくことで、さらに自信がついて積極的に行動できるようになると思います。所属企業での更なるご活躍をお祈りしております。
会社名 横河電機株式会社
業種  制御・計測機器等の販売、保守サービス、電気計装工事、トータルソリューション展開及びエンジニアリング事業
URL https://www.yokogawa.co.jp/