ユニイクによるプロボノでの新たな挑戦 テーマは「会社の次の10年のヴィジョンを考える」

 昨今、新たな社会貢献の手段として注目を浴び始めている「プロボノ」
「プロボノ」はボランティアの一種でありながら、自らがこれまで培ったスキルや人脈を活かして企業やNPOを支援することで、スキルの棚卸しや社外での腕試しに繋がり、キャリア形成の側面でも効果があると注目されている取り組みです。

 今回、エッセンス株式会社が提供するプロボノプログラムを受け入れていただいた株式会社ユニイク 代表取締役の永井 楽心さんにお話を伺いました。(聞き手:エッセンス株式会社 島崎 由真)

永井 楽心(ながい がくしん)
株式会社ユニイク 代表取締役

早稲田大学卒業後、JTB、楽天(楽天グループ総合MVP第1位受賞)を経て、2013年に独立し株式会社ユニイクを設立。ブランディング・PR支援や人材育成などを行う。

良いものを持っているのに、言語化・可視化できていないから価値が生まれていない そんな「もったいない」ことが我慢ならない

ー会社紹介をお願いします。

 株式会社ユニイクは、創業して7年の会社です。メインで展開している事業は、ブランディング・PRのご支援、人材育成・教育研修です。「良いものを持っているのに言語化・可視化できていないから価値が生まれていないことが我慢ならない」という想いを原動力に活動しています。ポテンシャルを持っているのに発揮することができていない企業さんのご支援や、能力をまだ発揮しきれていない人材に対する教育研修などを行っています。

ーご自身の自己紹介もお願いします。

 早稲田大学を卒業し、2年弱JTBで働いていました。その後、楽天に転職し7年半働きました。楽天時代は営業職でバリバリの営業をやっており、楽天グループ総合MVP第1位を受賞した経験もあります。ユニイクを創業するまでは、ずっと通販に関わってきました。2013年に独立して株式会社ユニイクを設立し、現在7年が経ちます。

自分たちだけでは解決できないことを、ご支援いただけるのはありがたい

ー4回目の受け入れをしていただきましたが、毎回プロボノを受け入れていただいている理由を教えてください。

 「自分たちだけでは解決できないことを社外の方々にご支援いただける」というのは、中小企業にとってありがたいことです。それがプロボノを受け入れ続ける主な理由です。しかも、大企業にて現役で活躍されている方、かつ外に対して目線が向いている意識の高い方、そのような人材と新しいものを作っていくのは面白いと感じています。

ーマッチングセミナーを経てメンバーが決まりましが、キックオフでの印象を教えてください。

 今回のテーマが「ユニイクという会社の次の10年のヴィジョンを考えよう」という、抽象度の高いものでした。そのため余計にかもしれませんが、皆さんからユニイクという会社を知ろうとする意気込みを強く感じられたことがとても印象的でした。それが積極的な発言にもつながり、最初の段階からアツかったと思います。ただ、1〜2回目までは「はじめまして」の緊張感もあり、オンラインでは1人が話すと他の人が話せない状態になってしまうため、活発な議論というより、一人一人の意見を聞かせていただく感じでした。

「諦めて手放してみる」ことにチャレンジしよう考え、このテーマを選びました

ー今回のテーマを選ばれた背景を教えてください。

 これまで、ユニイクを自分で運営してきて、迷いながらもなんとか今に至っています。うまくいったことよりうまくいかなかったことの方が圧倒的に多い中で、苦労しながら、自分でやれる範囲でできる限りのことをやってきました。今後は他の人の力も借りながらより面白いことをしていきたいと思った時に、「自分の中の発想や力だけでは無理」という、ある意味諦めをしていたんです。今回は、「自分の会社のヴィジョンすら考えない」「諦めて手放してみる」ことにチャレンジしよう考え、このテーマを選びました。このテーマ自体が、当社にとって、私にとってのチャレンジでもありました。

ー「諦める」という思い切った決断に至った理由を教えてください。

 自分で考えるのが無理だと諦め手放してみることは、ある意味効率化だと思います。自分で考えていると堂々巡りになってしまうことも多いですし、自分の想像の少し先までは行けたとしても、飛び越えて先には行けないですよね。「飛び越えてもっとおもしろくしたい」と思い、決断しました。

「自分でコントロールしなくても予想外のものを生みだすチームを形成できる」

ーこれまでと異なるテーマで取り組んでいただき、良かった点を教えてください。

 メンバーの方には2つのチームに分かれていただき、2つの案でプロジェクトを作っていただきました。この作っていただいたプロジェクトは具現化できそうなものなので、それは明確な成果物となりました。それだけでなく、プロジェクトを作っていただく過程で、私自身にも変化が起きたと感じています。進めていく中で、今までは自らファシリテーションを行って来たのですが、今回はそれを出さずに皆さんにゆだねてみました。その中で出てきた成果なので、「自分でコントロールしなくても予想外のものを生みだすチームを形成できる」という体験ができました。これは、とても大きかったと思います。

また、会社としての業績のアップダウンや私の価値観などを含め全てをお見せしたので、それも今回の機会がなかったらやらなかったことだと思います。スキル・マインドの両面で、とてもいい経験ができました。

ー苦労したことを教えてください。

 自分でスケジュールも決めなければ、役割も決めませんでした。そのため、私が苦労したというより、参加メンバーの皆さんが苦労されたのではないかと思います。その結果として、「これじゃうまくいかないと思います」「もっと本音で話したいです」「もっとグループに分かれたいです」などの意見を、メンバーの方から自発的に言っていただきました。そこからの集中力、スピード感、仕上がりがとても良かったです。

 チームビルディングでいう「混乱期を経てフォーミングしていく」のを見ることができました。皆さんに苦労をかけた一方で、「こんなやり方でもチームはビルディングしていく」というのが、実験として成功しました。これは思わぬ副産物でしたね。

▲プロボノプログラム終了後インタビュー時の様子

わくわくだけではチームは作れない、危機感や締切感との二つの軸が必要

ー引っ掛かりがあった分、反動も大きかったということですね。

 そうですね。自発性の裏に、今回のプロボノ活動の成果発表会で何を発表したら良いのかわからないという危機感もありました。切羽詰まったというのもあり、自発性と危機感の両輪でうまく回ったんだと思います。わくわくだけではチームは作れない、危機感や締切感との二つの軸が必要なんだと感じました。成長するためにもチームを作るためにも、共感だけではなく「締切感」や「追い込まれた感」は必要ですね。

ー毎回違うアプローチで受け入れをしていただいていますが、今後のプロボノの可能性に関してどう思われますか? また、今後も受け入れを継続されたいですか?

 受け入れる側に目的とゴールがあれば、どのフェーズでも受け入れていいと考えています。逆にいうと、それがないのに受け入れるのはあり得ないと思います。これまでは受け入れ側にもスキルが必要で、ファシリテーションやプロジェクトの準備などのおぜん立てがいると思っていました。今回それをなしでやってみた時に、それでも成立したという点で、可能性はすごくあると思います。当社としても継続して受け入れられると面白いなと感じています。

ーありがとうございました。


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