「社外でも通用することがわかり、自信に繋がった」株式会社ニフコ営業職Aさんのプロボノ活動体験談

プロボノとは、主に大企業に勤める社員が、自身の仕事上のスキルや知識を活かして行う社会貢献活動です。
近年、幅広い職種や年齢層で広がりを見せるプロボノ。弊社のプロボノプログラムでは、参加者と受入れ先とのマッチングのうえ、多種多様な業種からのメンバーで形成されたチームをつくり、約40日間のプロボノ活動に取り組みます。
今回は株式会社ニフコに勤めながら、プロボノの活動に参加された営業職Aさんにプロボノの体験談を語っていただきました。
社外に出て新たな経験にチャレンジ!
——最初に自己紹介をお願いします。

株式会社ニフコに30年以上勤務しており、営業として自動車メーカー、住宅設備メーカー、建材メーカー等に提案・受注活動を行ってきました。現在の広島営業所以外にも、本社(横須賀)、大阪、九州営業所にも在籍していた経験がございます。

——今回なぜプロボノに参加したのですか?

理由は2つあるのですが、1つ目は、30年以上、同じ会社に勤務していますので、他社に貢献できることがあるなら、是非チャレンジしたいと思ったからです。今年、役職定年を迎えて、これからは自社だけでなく、スタートアップや中小企業など、幅広く社会に貢献したいと考えるようになりました。2つ目は、プロボノに参加することで、新たな世界と触れることで、大きな気づきや学び、驚きがあると思ったからです。

株式会社ニフコ https://www.nifco.com/
ニフコってどんな会社? https://www.nifco.com/company/about.html

——どのような気づきや学びがあることを期待していましたか?

今までやったことがないことを経験できるので、今までと違う新たな視点が得られるのではないか、と考えていました。また、所属企業以外でも使える知識やスキルがどのようなものか、肩書が関係ない中でどれくらい自分が戦力になるか、などもわかることも期待していました。

——参加前は、どのような気持ちでしたか?

自分が通用するか不安な気持ちはありましたが、せっかくやるなら色々やってみたいと思っていました。これまで色々な業界に向けた営業をやってきたので、初対面の人でも問題なくコミュ二ケーションが取れるので、楽しみな気持ちもありました。

経営者になりきって事業戦略を描く
——プロボノに参加しての率直な感想を教えてください。

今回は5名のメンバーが集まったのですが、年齢、役職、業界、職種も異なっていたので、純粋に面白かったです。学び・気づきは色々ありましたが、プロジェクト自体が順調に進んだことに加え、受け入れ企業がベンチャーではなく、創業25年以上の企業だったこともあり、大きなカルチャーショックを受けたという感じではなかったです。

——どのようなプロジェクトに参加したのですか?

私が参加したのは、株式会社ゼロインのプロジェクトです。同社は、働く環境・組織を良くするための組織コンサルティング企業で、総務アウトソーシング、インターナルブランディング、オフィスデザインなどのサービスを提供する企業です。今回、私たちが取り組んだテーマは「あなたが株式会社ゼロインの経営者だったら、どのような事業戦略を描くか」でした。3つの事業を行うゼロイン社が、今後どのような事業戦略を取るべきか、同社の経営者になりきり、具体的な事業戦略を描き、提案してほしい、というご要望をいただきました。

株式会社ゼロイン https://www.zeroin.co.jp/


——プロジェクトはどのように進めたのですか?

全体のマイルストーンは、受け入れ企業が決めてくださったので、それに沿って全部で5回ほど受け入れ企業の担当者を含めた活動を行いました。最初の1,2回目でゼロイン社を理解して、その上でどの事業に注力した方がいいのかを決定しました。3回目、4回目で目標の設定、現状の整理、ターゲットの選定、アプローチの仕方を決定し、事業戦略報告会に向けて資料を作成し、5回目の報告会でプレゼンテーションを行い、活動を終えました。

——プレゼンテーションの内容に関して、どのようなフィードバックがありましたか?

報告会終了後には「市場規模の可視化や拡販作戦の具体策、拡販に向けた全体ストーリーの整理まで行ってもらえて良かった」と感謝の言葉をいただきました。また、私たちが計画を立てるだけで実行に携われない歯がゆさを感じていたことに対して、「愛情を持って接してもらえて嬉しく感じた」という言葉も頂くことができました。

社外でも通用することがわかり自信に繋がった
——プロボノに参加して、どのような気づき・学びがありましたか?

まずは、これまで培ってきた自分のスキルや考え方が社外でも通用することがわかりました。自動車業界や住宅設備業界のお客様向けの営業をしてきて、業界だと当たり前の考え方があるのですが、それが社外でも通用することがわかりました。また、普段仕事で行っている調査や的の絞り方が、意外とそのまま使えることがわかりました。これまで管理職として、事業計画を立てることが多かったのですが、その経験も活かすことができました。

それから、社外の様々な方々との共同作業を通して、出しゃばり過ぎない程度に周囲を引っ張る「場」を読む力、調査や作業のスピード感、最終的に議論の方向性を示す能力などもあると実感することができ、自信に繋がりました。

——プロボノ活動中に、ご自身の弱みと向き合ったという話を聞きましたが。

プロボノ活動に入る前に、自分の弱みについて考える機会があったのですが、その時に「謙虚さを大事にしていることから、積極性が足りないことがある」という弱みが出てきました。そこで、今回の活動では謙虚さを持ちつつも、積極的に動くことを意識していました。率先して情報を調べてメンバーに情報展開したり、報告資料を作成したり、発言したりしたことで、受け入れ企業からも積極的に関わったということでご評価いただけたようです。また、活動中に中間ワークショップがあって、色々なチームの方の話を聞く機会があったのですが、もっと積極的になってもいいかもしれないと思ったので、途中からよりギアを上げて取り組んだことも良かったようです。

——では最後に、どんな人がプロボノに参加するといいと思いますか?

年齢や立場が違っても何かしらの学びがあるはずなので、誰が参加してもいいと思います。より効果的なのは自分たちの世代、シニア層でしょうか。私自身、今回参加して非常に楽しかったので、是非また機会があればチャレンジしたいです。貴重な機会をありがとうございました。