【プロボノに参加するのは将来の自分のため】三井住友海上火災保険株式会社の小坂哲也さんが考える「プロボノ活動」

 プロボノとは、主に大企業に勤める社員が、自身の仕事上のスキルや知識を活かして行う社会貢献活動です。

 近年、幅広い職種や年齢層で広がりを見せるプロボノ。弊社のプロボノプログラムでは、参加者と受入れ先とのマッチングのうえ、多種多様な業種からのメンバーで形成されたチームをつくり、約40日間のプロボノ活動に取り組みます。

 今回は三井住友海上火災保険株式会社に勤めながら、プロボノの活動に参加された小坂哲也さんにプロボノの体験談を語っていただきました。

アメリカで5年ほど駐在していた

 小坂哲也と申します。三井住友海上火災保険株式会社のグローバル損害サポート部に課長代理として所属しております。主に企業様に対して火災保険や新種保険という保険の保険金のお支払い業務に従事しております。

 2008年に当社に入社しまして、最初は関西で同様の業務に着任いたしました。そこに8年ほど所属しておりまして、その後当社の研修制度でアメリカの支店に1年ほど行きました。そのまま駐在員になりまして、アメリカで5年ほど勤めておりました。アメリカでも保険金の支払いをメインに、アメリカでの当社の業務を統括していました。そして、2年前に今の部署に着任し日本に戻って来ました。

 趣味は水球と読書、茶道、映画などを嗜んでおります。主に休日は水球に向けたトレーニングやよく映画を見に行ったりしています。あとは誘われたら茶道を嗜んだりしております。

自分でアクションを起こさなくてはと思った

 自分の視野を広げたいと思ったことが、プロボノに参加した一番大きな理由です。幸いにもアメリカに行かせていただいて、カルチャーショックと言いますか色々な経験をさせていただきました。日本に居たままでは得られなかった知見や経験を積ませていただきました。

 ですが、日本に戻ってきてそのまま粛々と業務をこなすだけでは、視野は広がらないと感じたので、自分でアクションを起こさなくてはと思いプロボノへの参加を希望いたしました。

やはり井の中の蛙だったと気づかされた

 プロボノに参加してみて、やはり自分は井の中の蛙であったと気づかされました。当社は社員が約1万5千人いて、色々な部署があり、多種多様な業務に従事している人間がいます。ですが、同じ会社で同じ金融ということで、均質的な人間が集まっているということが今回の経験を通して再発見しました。

 多種多様なメーカーや放送関係の方とプロボノ活動をご一緒させていただいたのですが、その方たちの仕事の進め方や考え方はすごく刺激的且つ新鮮な経験でした。それによって自身の考え方や見方が変わりました。それが得られた一番大きなものだと感じています。

 今携わっている実務では、いかに効率的に処理するかを考えていました。ですが、現在当社において新しいことをしようという旗振りがされていることもありまして、今回の経験を通して得た新しい視点で業務のやり方を見直すという機会が確実に増えました。

(小坂さんは、新エネルギーの研究開発を行うハロースペース株式会社のプロジェクトに参加して、マーケティングストーリーの立案に取り組んだ。)

副業は手っ取り早く幅を広げてくれるツール

 プロボノでの活動後、一社が新エネルギー技術を研究開発している会社 、もう一社がメタバースの普及販売等をしている会社で副業を開始しました。

 新エネルギーの会社 では会社組織をどうしていくかという組織論の話をしておりまして、すごく専門的な話なので現業と違って追いつくので精一杯です。最近は関連書を読んだりして、お金をいただいているのですが勉強もさせていただいていて非常に楽しいです。

 メタバースの会社は音楽関係の企業と現在はやり取りが多くて、日頃、本業ではあまりかかわりのない業界の方々と会う機会が最近増えてすごく刺激的です。

 可能であればもう一社全く違う分野の副業や、副業でなくてもよいので企業様と関わりを持って一緒に何かをしてみたいと考えています。それが私の中で手っ取り早く自身の幅を広げてくれる手段だと思っているからです。

プロボノの参加を検討されている皆さまへ

 当社はかなり専門家集団になるのですが、その専門家も時代の流れをキャッチアップし、自身をアップデートをし続けないといけません。また、我々のような専門家タイプが井の中の蛙だという事実は、実際に外に出てみないと気づけません。忙しいという事情があるかと思いますが、予定に組み込んでしまえばどうにかなるものですし、この有益な機会は逃すべきでは無いと思います。

 このまま専門性を高めるだけだとだと茹でガエルといいますか、この先立ち行かなくなる場面に出くわすのではないかと個人的には危機感を持っています。まだまだ自身は余人をもって代えが効く人材だと思っています。

 自身の専門性にプラスもう一つ二つ、何かをかけ合わせることができれば、他にない人材になることができると思います。ご自身のために、その掛け合わせる要素を増やすため、探すためにプロボノにご参加いただけたらと思います。