【社会人2年目のプロボノ参加】三井住友海上の丹賀さんが活動で得たのは「自身の良さや欠点を発見できる機会」

 近年、様々な世代や職種で拡がりをみせるプロボノ。プロボノでは、主に大企業に所属する社員が就業時間外の時間帯にソーシャルベンチャーやNPOのプロジェクトに参加し、無償で社会貢献を行います。

 2018年から運営を開始したプロボノプログラム「itteki」では、参加者は活動先とのマッチングの上、約40日間のプロボノ活動に取り組みます。これまでに10回のプログラムを実施し、参加人数は累計414名、受け入れ企業数は66社にのぼります。

 さらに2022年8月17日より、第11回目となる新たなプログラムを開始しました。

 今回は三井住友海上火災保険株式会社に勤めながら、プロボノの活動に参加された丹賀公一さんにプロボノの体験談を語っていただきました。

社会人2年目でプロボノの活動に参加

 三井住友海上火災保険株式会社の丹賀公一と申します。2022年の2月から40日間、プロボノのプログラムに参加しました。

 活動は社会人2年目から参加しており、今年の4月で社会人3年目になりました。社会人として経験が浅い中ではありますが、思い切って参加いたしました。

活動を通して「社会人としての能力を高めたい」

 社会人2年目で、プロボノに応募した理由は2つあります。

 まず、異業種の方々と関われることに魅力を感じたからです。
 受け入れ企業との活動を通して、様々な企業や年代、バックボーンを持つ方々と、1つの目的に向かって共同で取り組むことで「自身の社会人としての能力を高められる」と感じました。

 また「自分の社会人としての現在地を知れるのかな」と思い、参加をさせていただきました。

まさに「更地」日本事業を始動したばかりの教育ベンチャーで活動

 受け入れをしていただいたのはCURIOO JAPAN株式会社です。同社は、教育関係の事業をされていて、学校ではなかなか学べない「起業家精神」や「プログラミングスキル」を育む関連の塾を運営しています。

 参加した当時は、すでに世界11か国に展開しており、今年から本格的に日本での事業をスタートさせる、というところでした。

 本当に更地の状態で「日本の事業拡大に向けて、そもそもどんな団体とアライアンスを実施すべきか」「全国展開に向けて、どの地域からアタックしていくべきか」などを考えていく活動に取り組みました。


▲「CURIOO QUEST」と題された事業プラン

未経験分野にも、プロボノであれば挑戦できる

 この企業に参加を決めた理由は2つあります。

 まず社会人2年目で「企業全体の経営戦略や中長期的な事業計画をゼロから考える」という経験はなかなかできないので、そこに魅力を感じました。

 加えて、自身が大学時代におこなった小・中学校での教育実習をはじめ、教育関連の学びを深めていたという背景から、教育事業に興味がありましたので参加いたしました。

 活動の内容としては、最初は5年ほどの計画を考える予定でしたが、最終的に「全国制覇に向けて約25年間のロードマップを考える」という壮大なものとなりました。

 全国制覇に向けて色々な試練がある中で「どのような団体とアライアンスを組んで乗り越えていくべきか」を、全員で考えていきました。

「非常に良い経験ができた」と思える40日間

 プロボノの活動における気づきや学びは、大きく2点あります。

 参加当初は、社会人経験が浅いことから自信を持てずにいましたが、活動を通して「重要なことは経験だけでなく、いかに当たり前の日常に目を向け発想を広げられるか」ということだと感じました。

 またこの活動では、リーダーの役割をさせて頂きました。普段はなかなか経験できない、全体を把握しつつ要所要所で目指す方向性を示していくマネジメントの難しさを知り、非常に良い経験ができたと感じています。

これから「プロボノに参加しよう」と考えている皆さんへ

 プロボノの活動は、仕事との両立が1番大変だと思います。

 しかし、そうした中でもしっかりと活動に取り組むことで、自分自身もそうでしたが普段は発揮されない・気づかない自身の良さや欠点を発見できる機会になります。

 そのために、まずはチームメンバーとの活動を思い切り楽しんでください。

 活動を楽しむことで、自然に「受け入れ企業に貢献したい」「活動の記録や証を残したい」と思えるようになります。するとさらに楽しく、本気で活動に取り組めると思います。

 私自身もそうでしたが、40日後には「このメンバーと、貴重な経験が出来て良かった」と感じられると思うので、ぜひマッチングで色々な企業を見て、試行錯誤しながら取り組んでみてください。