昨今、幅広い世代に広がるプロボノ活動。無償で社会貢献を行う「プロボノ」ですが、「スタートアップでのイノベーション体験」や「社外での腕試し」など取り組む人によりその目的は多種多様です。
今回は、ライオン株式会社に勤めながら、アジア太平洋地域の社会起業家支援を行う一般社団法人でプロボノ活動をされた小田理加さんに、プロボノの体験談を語っていただきました。
副業解禁をきっかけに社外への興味が湧いた
私は以前プロボノ活動に参加しておりまして、私の活動内容や、参加した感想を皆さんに共有させて頂き、少しでもプロボノのイメージが膨らみましたら幸いです。
私はライオン株式会社グローバル開発センターに所属しております、小田理加と申します。業務としては、アジア向けの歯磨きの担当しております。
プロボノの参加経緯といたしましては、最近所属している会社が副業OKになり、副業に興味があるということや、プロボノをすることで何か副業の参考にならないかなといった思い、単純に社外の方と係る機会ってなかなかないので、なんか面白そうだなといった安直なふわっとしたきっかけで参加させて頂きました。
アジア向けの歯磨き担当者が
「アジアの社会起業家支援の一般社団法人」へ
まずはプロボノマッチングセミナーに参加して、アースカンパニー(EARTH COMPANY)というアジア太平洋地域を支援しております一般社団法人の団体とマッチングしまして、受け入れて頂きました。
具体的にはプロボノのメンバーは6人で、バックグラウンドの違いはもちろん、年齢もかなりベテランの方々とご一緒させて頂きました。
活動内容としては、アースカンパニーの認知度拡大に向けたイベントの企画立案をしてほしいというミッションがありまして、そこで私を含むチームは「SDGs未来会議」というインドネシアをフューチャーしたオンラインイベントを企画しました。
これは来年の7月に実施出来ればという風に考えておりまして、プロボノ活動自体は終了していますが、詳細な日程が決まりましたら、またアースカンパニーさんとご一緒してイベントの企画を行いたいという風に思っています。
終了後も繋がるプロボノチーム
アースカンパニーのプロボノ活動に参加した6人とアースカンパニーの方含めて、活動が終わった今でもオンラインでオフ会とか開いておりまして、いまだに連絡を取り合っております。
プロボノに参加した感想ですが、主に3つ印象に残っておりまして、まず一つ目は、普段の業務だと仕事を見つけるみたいな作業ってなかなかないと思うのですが、プロボノだと自分から動いて仕事を見つけてといった、主体性が非常に重要だなという風に実感しました。
またメンバー全員初対面の方々ですしオンラインでしか会えなかったので、短い期間内で信頼関係を構築することがとても重要だなという風に感じました。
自身を一個人として捉える
二つ目は、自分のアイデンティティって非常に重要だなということがわかりました。特に社外の方と接する時に、一個人として自分の知っていることや、得意なことをアウトプットすることが大事だと思いました。
例えば、私はキャンプがすごく好きなのですが、アイデア出しの時にキャンパーってこういう人たちがいてみたいな、自分の好きなことって強みになるっていったところをとても実感しました。
プロボノで生活にハリが出た
三つ目は、今までは本業とプライベートのことにしか頭が回ってなかったのですが、そこでプロボノっていう違う分野のものが生活の一部になって、バランスを取ることが難しいと思っていました。
しかし、やってみるとプロボノの分の頭の余白が出来たり、毎週土曜日の午前中に活動していて、正直土曜日に活動するのか、、、と最初はちょっとネガティブに思っていましたが、いざやってみるとプロボノの準備するにあたって土曜日こういう風に過ごそかうとか、その後に遊ぼうみたいな、生活にハリが出て私はとても楽しく活動させて頂きました。
「もやもや」は考えている証拠
いまお話させて頂いたことはプロボノ期間を振り返っての感想ですが、期間中を思い返すと自分の進め方が合っているのか?もっと良いアイデアないかな?といった、もやもやしている期間がすごく多かったです。
でも、途中のワークショップで、メンターの方が「もやもやしていることって、自分なりに何か考えている証拠だよ」と言ってくれたり、他の参加者と話す機会もあり、自分だけじゃなくみんな少し不安な部分があることを知って、もやもやしているのは私だけじゃないんだといった安心感や、すっきり感を得ることが出来ました。つまり、もやもやはあっていいんです!ということを今回私は伝えたかったです。
最後になりますが、私はプロボノをやってみて、ネガティブなことがあろうとも、ポジティブなことがあろうとも、得るものしかない短い1か月という風に感じました。気楽に楽しく取り組んで頂けたらと思います。