「今の環境に危機感があった」アサヒグループ食品株式会社 加藤 郁杜さんのプロボノ活動体験談

プロボノとは、主に大企業に勤める社員が、自身の仕事上のスキルや知識を活かして行う社会貢献活動です。

近年、幅広い職種や年齢層で広がりを見せるプロボノ。弊社のプロボノプログラムでは、参加者と受入れ先とのマッチングのうえ、多種多様な業種からのメンバーで形成されたチームをつくり、約40日間のプロボノ活動に取り組みます。
 
今回はアサヒグループ食品株式会社に勤めながら、プロボノの活動に参加された加藤 郁杜さんにプロボノの体験談を語っていただきました。
当たり前からの脱却を目指して

——最初に自己紹介をお願いします。

加藤さん(以下、加藤)
 2019年にアサヒグループ食品株式会社に入社して、現在5年目です。人事総務部に所属しています。

——今回、なぜプロボノに参加したのですか?

加藤 今の会社、今の部署で仕事を続けているうちに、いつの間にかこの環境が“当たり前”になっていました。それに対して危機感があって、「会社を外から見ないといけないな」「もっといろいろなスキルを身に付けないといけないな」と思っていました。人事からエッセンスのプロボノ研修の案内があったときに、これは良い機会だと思い、申し込むことにしました。

アサヒグループ食品株式会社(https://www.asahi-gf.co.jp/


——プロジェクトでは、どんなメンバーとご一緒したのですか?

加藤 私を含め5名参加したのですが、年代・業種・職種も全く異なる方々でした。最初はうまくいくか不安もあったのですが、皆さん前向きだったので、全員で切磋琢磨しながら目標に向かって活動することができました。

——プロジェクトは、どのように進めていったのですか?

加藤 週1日、19時~21時の2時間で活動しました。基本的にはそれで収まったのですが、最後の方は時間が足りなくなってしまい、何とか終わらせた感じです。私がリーダーだったのですが、後から振り返ると「スケジュール・タスク管理をもっと工夫すればよかった」と反省することもありました。

——自らリーダーに立候補したと聞きました。

加藤
 そうなんです。私は社会人5年目で、まだリーダー経験がありませんでした。私より年上の方ばかりの環境だったのですが、今後社内でリーダーを任されたときに活かすことができる経験になるのではないかと思い、敢えてチャレンジしました。実力も能力もない中での挑戦でしたが、研修ということもあるのでチャレンジしやすい状況でした。

プロジェクト内容と気づき・学び

——プロジェクト内容について、詳しくお聞かせいただけますか?

加藤
 私は株式会社ルフレのプロジェクトに参加させていただきました。株式会社ルフレはBtoBのレンタルフラワー事業を大阪で展開されている企業で、造花をデパートやクリニック等にリース・販売している企業です。プロジェクトを開始して、最初にルフレ社の事業活動やサービス内容等についてヒアリングさせていただき、「BtoC事業の売上拡大の支援」を目指すことが決定しました。

その後、既存顧客やアンケートを通じて現サービスに対する情報収集を行い、その上でルフレ社に対して新規顧客獲得に繋がるプロモーション案を複数提案させていただきました。40日間と短い期間であったために、提案したところで終了となりました。研修としては一旦終了していますが、販促案の実施、検証については、今後もルフレ社と連絡を取りながら、続けていきたいと思っています。

株式会社ルフレ(https://reflet-f.com/


——プロボノに参加して、どんな気づき・学びがありましたか?

加藤 日頃の仕事と全く関連のないテーマや業務内容で最初は戸惑いましたが、バックグラウンドが全く異なるメンバーとの対話を通じて課題解決に貢献でき、普段の業務では体験できない貴重な経験をすることができました。また、リーダーとしてはチームの皆様に頼るシーンが多く、未熟な点が多いと感じた期間でした。今回の研修で学んだ、主体的な姿勢、専門知識、リーダーシップなどは、所属企業での業務で活用したいと思います。

——最後に、これからプロボノに参加される皆様へメッセージをお願いします。

加藤
 正直なところ、参加前は自分から発言することや、参加メンバーとのコミュニケーションに関して不安もありました。業界も、職種も、これまでのキャリアも全く異なるメンバーが集まるので、40日という短い期間で一丸となって進めることができるのだろうか?と思っていました。しかし、実際プロジェクトが始まると、徐々にメンバー同士、関係性が深まっていき、スムーズにコミュニケーションが取れるようになり、想いを一つにして進めることができました。

また、進めていく中で、受け入れ企業から「課題を与えられる」というより「
自分たちで見つけていく楽しさ」に気づいたのもポイントだったと思います。研修だからと受け身で取り組むのではなく、主体的に、前向きに取り組んでいただくと、より多くのことが身に付きますし、楽しいはずです。さらに、それが受け入れ企業のためにもなって、関係者全員が良い時間を過ごせると思います。皆さんも頑張ってください!