事例紹介

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社×ユニロボット株式会社の導入事例

「過去の事例や既存の前提にとらわれていたことに気づいた」(職種:システム企画 留学頻度:週1日、留学時:新卒入社8年目)
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目的
スタートアップ企業ならではの柔軟でスピード感のある仕事スタイルや、常に新しいことを生み出していく姿勢を体験し、新しい観点や価値観を学ぶ。また、視野や発想の幅を広げることで新たな気づきや着眼点を得る
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背景
異なる業界や企業を経験できる機会を作り、リーダー人材を育成する必要性があった
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効果
過去の事例や現状にとらわれがちで、柔軟に考える姿勢が不足していることに気が付いた。また、留学先での考え方や業務の進め方を学ぶことで新たな視点を得ることができ、従来とは異なる観点から意見や提案を行えるようになった
他社留学を終えた「卒業生」にインタビュー。留学前、留学中、留学後の想い、そして留学後に何が変わったかについて、体験談を語っていただきます。
今回お話を伺ったのは、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社。他社留学を経験したのは、IT戦略部の辰田さんです。留学先は、AIロボット「unibo」をはじめ、コミュニケーションテクノロジー事業を展開するスタートアップ企業、ユニロボット株式会社です。留学中は、AIツール開発に関する要件定義、UAT(ユーザー受入テスト)支援、マーケティング業務等に携わりました。
所属 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
留学先 ユニロボット株式会社
他社留学期間 週1日/3ヶ月間(2025年11月~2026年1月)
留学した人 IT戦略部 辰田 諒太郎さん(留学時:新卒入社8年目)

留学前の想い

——初めに、他社留学に参加した背景をお聞かせください。
辰田さん(以下、辰田) 会社からの指名を受けて参加することが決まりました。私は新卒で入社して8年目になりますが、他社での就業経験がないため、留学前は自分がどこまで通用するのか、という不安がありました。しかし、成長につながる良い機会だと考え、参加を決めました。
——他社留学でどのようなことを学びたいと考えていましたか?
辰田 スタートアップ企業ならではの柔軟でスピード感のある業務の進め方や、常に新しいものを生み出していく姿勢を体験し、新たな観点を身につけるとともに、視野や発想の幅を広げたいと考えていました。
——辰田さんは所属企業でどのような仕事をしているのですか?
辰田 IT戦略部に所属しており、業務要件定義やUAT(ユーザー受入テスト)の実施、各事業部の要求定義書の作成支援等を行っています。

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 https://www.smbc-cf.com/

スタートアップの現場へ

——改めて3ヶ月間の留学を振り返ってみて、いかがですか?
辰田 入社以来8年間、同じ会社で働いてきました。数年経った頃から、現在の業務について「こういうものが当たり前」「これが普通」と感じる場面が増えていきました。今回、ご縁があり、初めて自社以外の環境で業務を経験する機会を得ました。週に一回ではありましたが、社外に出ることで、まるで転職したかのような気持ちで業務に取り組むことができ、多くの気づきと学びを得ることができました。
——留学先はどのような企業だったのでしょうか?
辰田 ユニロボット株式会社に留学させていただきました。同社は、コミュニケーションロボットとAIクラウドサービスを中心に、音声AI技術を活用した自動応答ソリューションを提供する企業です。

ユニロボット株式会社 https://www.unirobot.com/company/

——留学中は具体的にどのようなことをしたのでしょうか?
辰田 留学前半は、自社の業務に比較的近い分野のAIツール開発に関する要件定義、UAT支援、それに伴う各種リサーチ・ヒアリングを担当させていただきました。後半では、これまで経験したことのないマーケティング関連の業務を任せていただきました。
——留学前後で留学先に対するイメージの変化はありましたか?
辰田 最初は正直なところ、知らない人ばかりの環境に一人で行くことになるので、不安の方が大きかったです。スタートアップ企業と聞いていたので、私の中では、「気合や根性、勢い」で突き進むようなイメージがありました。ただ、実際に行ってみると、皆さんとても優しく接してくださり、思い描いていたイメージとは異なっていました。

社外で初めての挑戦

——留学先の皆さんとのコミュニケーションは問題なく行えましたか?
辰田 最初は質問することに不安もありましたが、オープンな雰囲気で、安心してコミュニケーションを取ることができました。当初はわからないことも多く、さまざまな質問をさせていただきましたが、丁寧に教えてくださいました。単に答えを示すのではなく、「自ら考えること」を大切にしたサポートをしていただけた点が印象的で、非常にありがたく感じました。
——留学先からは、最初の不安は全く感じられず、初めての環境でも動じずにコミュニケーションを取っていた、とお聞きしました。
辰田 開始前の不安は、実際に業務が始まるとすぐに払拭されました。初回は控えめに様子を見つつ、2回目以降は徐々にコミュニケーションを取りながら関係性を築いていきました。業務面では、前半に比較的取り組みやすい内容を担当させていただいたこともあり、スムーズに馴染むことができたのかもしれません。結果的には、非常に楽しく業務に取り組むことができました。
——後半は新たにマーケティング業務にチャレンジしたとのことですが、取り組んでみていかがでしたか?
辰田 新鮮で、大変興味深い経験でした。もともと私は、新しいことに挑戦したり、新しいものを考えたりすることが好きなタイプなんだと思います。これまでに経験のない業務であったため、最初からスムーズに遂行できたわけではありません。ただ、うまくいかない点も含めて前向きに、楽しみながら取り組むことができました。
——大変だと感じたこともあったのではないでしょうか?
辰田 そうですね、大変だと感じたこともありました。例えば、「この商品を売るためのペルソナを考える」や「競合を調査する」といった課題がありましたが、いざ取り組もうとすると、「どこから手をつければいいのだろう」と感じたのが正直なところです。ある程度の土台があり、「この部分をお願いします」といった形であれば比較的取り組みやすかったかもしれませんが、今回は「この商品をどのように販売していくか」という、ゼロから考える課題に取り組んだため、最初の一歩、特に書き出しの段階では難しさを感じました。
——他にも苦労したことはありましたか?
辰田 同じテーマについて、留学先の方と別々に検討する機会がありました。「この商品の基本的な方向性はこのようなものだ」という前提が示され、その上で自分でも検討したのですが、実際に考えてみると、最終的には留学先の方と同じような結論に至りました。考える力は身についたと思いますが、「自身の視点を付加価値として提供できたか」という点では、十分に発揮しきれなかったと感じています。そこが一番難しかった部分かもしれません。
自分が普段やり慣れている業務であれば、付加価値のある提案ができたと思いますが、初めて取り組む業務ではなかなか難しかったです。とはいえ、どのような業務であっても、自分なりの付加価値をどう加えていくかは、常に考えていく必要があることだと感じました。

留学を通しての気づき・学び

——今回の経験を通じてどのような気づき・学びが得られたのでしょうか?
辰田 留学先の考え方や業務の進め方などを学ぶことができ、新たな視点を得ることができました。入社8年目となり、自社の考え方や仕事の進め方が良くも悪くも身についていた部分がありましたが、それらを客観的に見直す機会となり、従来とは異なる観点で物事を捉えられるようになりました。実際には組織の規模や環境が異なるため、自社でそのまま活用できるものもあれば、難しいものもあります。ただ、すぐに活かせないとしても、「このような考え方や観点もあるのだ」と気づくことができたことは、自身にとって大きな学びとなりました。
また、どちらが良い・悪いということではなく、両社の違いを知ることで、長く在籍している自社についても「これはこういうことだったのか」と改めて気づく点がありました。「意外とこれは良いところなのだな」と感じることもあり、さまざまな物事の見え方が変わったと感じています。
——他に何か気づかれたことはありましたか?
辰田 担当業務において、「過去の事例や現状にとらわれがち」だということにも気づきました。例えば、システム開発を進める際に、業務要件を定義する上では、過去の類似案件のやり方や現行システム・ユーザーの状況に合わせることは当たり前なのかもしれません。しかし、過去の事例や現行の制約に縛られすぎると、本来の自由な発想で考えることが難しくなることもあります。是非はさておき、今回の経験を通して、そういった「過去や現状にとらわれずに、柔軟に考える」という視点を、これまで十分に持てていなかったことを実感しました。
——なぜ過去の事例や現行の制約にとらわれやすくなるのでしょうか?
辰田 エンドユーザーや社内メンバーが利用するシステムでは、既存仕様との整合性や運用上の制約があることから柔軟な変更が難しい場合があります。開発側からも仕様の統一による保守性の向上が求められるため、結果としてシステム全体として仕様を揃える方向になりがちです。
しかし、より上流の企画工程を考える際には、前提にあまり縛られる必要はないと感じるようになりました。そうした前提にとらわれすぎると、より良いアイデアは生まれにくいのではないかと思います。もちろん、最終的な意見や成果物については考慮すべき点もありますが、企画段階では過度に制約や前例に縛られないことが重要だと学びました。
——社外に出たことで、自社の強みや良さに気づいた点はありますか?
辰田 複数段階の承認プロセスが整備されていることで、抜け漏れや不備を防ぐ体制がしっかりと整っていることに気づきました。また、成果物に関する規定が定められているため、個々人による成果物の品質のばらつきが生じにくく、新人が配属された際の教育体制も整っていることが強みだと思いました。

他社留学後の変化

——留学後、どのような変化がありましたか?
辰田 大きな変化として、過去の事例や既存の前提にとらわれずに柔軟に考えられるようになったことが挙げられます。留学前は、「これまでこうだったから」という考え方を前提に物事を捉えることが多かったのですが、現在はまずユーザーにとって何が最善かをゼロベースで考えるようになりました。その結果、新しい商品の要件定義やレビューの場面でも、従来とは異なる観点から意見や提案を行う機会が増えています。また、これまで以上に主体的に課題や改善案を考えるようになっており、自分自身、留学で学んだ考え方が業務の中で定着し始めていると感じています。
——周囲の反応はいかがですか?
辰田 実際にそうした提案に対して周囲から前向きな反応をもらうことも多く、自分自身の視野が広がったことを実感しています。業界的にも保守的な考え方が強く、これまでと異なる意見は否定的に受け止められるかもしれない、と考えていました。しかし実際には、新たな視点や発想を歓迎してもらえる場面が多く、自身の変化や挑戦が現場に受け入れられていることを実感しています。
——今後のキャリアについてどのようにお考えですか?
辰田 新しい観点を取り入れることを意識し、提案や行動につなげることはできていると感じています。一方で、そのアイデアを具体的な成果や形として実現することには、まだ難しさを感じています。既存のやり方や関係者との調整が必要であり、自分だけでコントロールできない部分も多く、実現に至らなかった提案もありました。ただ、新しい視点を持ち行動に移せたこと自体は大きな成長だったと考えています。
今後は、提案の実現性を高めていくことを課題として取り組んでいきたいと思います。あわせて、チームを率いる立場を見据え、視座をさらに高め、より広い視点で業務に関わっていきたいです。また、関わる範囲の広がりに応じて、個人の成果だけでなく組織全体の成果を最大化する動きを意識していきたいと思います。
<留学先企業からのコメント> ~ユニロボット株式会社 酒井様・内木様より~
短期間ではございましたが、ご一緒させていただき、高いコミュニケーション能力をお持ちの方だと思いました。特に「現場を動かす繊細な調整力」については、多忙なエンジニアに対して“今話しかけて大丈夫か”を見極める観察力や、角を立てずに依頼を通していく対話力など、非常に優れていると感じました。また、信頼関係の構築スピードも早く、自ら積極的に現場に入り込み、短期間で心理的安全性を構築できている点も強みだと思いました。
今後は、「自分の強みは何か」「今後どうなりたいか」といったキャリアの言語化や深掘りをさらに意識していただくことで、より一層活躍の幅が広がると思います。今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。3ヶ月間、ありがとうございました。
会社名 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
業種  貸金業・保証業
URL https://www.smbc-cf.com/