事例紹介

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社×H.I.F.株式会社の導入事例

「異から学ぶ姿勢を持ち、自己変革に繋げたい」(職種:営業 留学頻度:週2日、留学時:新卒入社14年目)
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目的
コンセプチュアルスキルの習得、及び新商品やサービス開発・既存商品のサービス改良に活かせる経験(情報収集や分析・企画等)をする
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背景
異なる業界や企業を経験できる機会を作り、リーダー人材を育成する必要があった
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効果
・改めて営業活動が好きでやりがいがあると認識することができ、相手の課題解決に繋がる新たなスキームやソリューションを考えて企画・提案する為のマインドの重要性を学んだ。
・社員全員が共通の目標に向かい、熱意を持ち仕事に取組む事によって、より良い成果が出せるという事を実体験でき、自身の行動変容に繋がった。
他社留学を終えた「卒業生」にインタビュー。留学前、留学中、留学後の想い、そして留学後に何が変わったかについて、体験談を語っていただきます。
今回お話を伺ったのは、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(以下、SMBCCF)。他社留学を経験したのは、ソリューション営業部の平井さんです。留学先はH.I.F.株式会社。AI審査技術の開発と提供及び同技術を用いたFintechの提供を行うベンチャー企業です。留学中は、営業同行を行いながら、SMBCCFとの協業を模索するプロジェクトに参画しました。
所属 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
留学先 H.I.F.株式会社
他社留学期間 週2日/3ヶ月間(2022年10月~2023年1月)
留学した人 ソリューション営業部 平井 紳大朗さん(留学時:新卒入社14年目)

更なるスキルアップを目指して始まった他社留学

――まず初めに、他社留学に参加した背景をお聞かせください。
平井さん(以下、平井) 今回、会社からの指名を受けて参加することが決まりました。今の仕事に関しては、金融機関等との折衝において様々なスキルや幅広い知識が求められるため、自身が成長できているという実感があります。また、人間関係も良好で、社会への貢献感や達成感も感じていますが、他社留学に参加することで更なるスキルアップに繋がりそうだと思いチャレンジすることにしました。また、会社や上司からの期待に応えたいという気持ちもありました。
――他社留学にはどんなことを期待して参加したのですか?
平井 他社留学を通じて、型が決まっていない、正解がない問題に直面した場合に物事を論理的・創造的に考える、コンセプチュアルスキルを習得したいと考えていました。私は昨年よりソリューション営業部に異動になりました。当部署は新たに立ち上がった部署で、新たなソリューションの提供をミッションに金融機関へ提案を行うことがメインの業務です。そのため、私が留学に参加することで、既存取引先企業との関係強化、新規取引先の開拓において販路拡大となるサービスの見直し、新たなビジネスモデルの検討等に繋げたいと考えていました。

H.I.F.株式会社 https://www.hifcorp.co.jp/

強い気持ちで貪欲に取り組んだ3ヶ月

――平井さんにとってどんな3ヶ月間になりましたか?
平井 本当に今回貴重な経験をさせていただきました。留学前は3ヶ月の週2日と言う頻度で本当に学べるのか?と思っていましたが、非常に充実した時間で私にとっては満足な3ヶ月間でした。留学先の業種も所属企業と親和性が高かったので、スムーズに入っていくことができました。また、限られた時間ということもあったので、自社に持ち帰れそうな点を意識する事で、集中して取り組む事が出来ました。異なる環境に身を置くことで多くのことに気づいた3ヶ月間でした。
――今回は、営業同行を行いながらSMBCCFとの協業を模索するプロジェクトに携わったと聞いていますが、具体的にどのようなことをしたのでしょうか?
平井 今回の他社留学は、週2回実地にて業務を行いました。留学先においては、これまで融資が難しいとされてきたスタートアップ企業やベンチャー企業などを対象に、留学先独自の強みであるAI与信を武器に「債権流動化スキーム」や「保証」等、必要な資金が必要な法人・個人に提供するサービスの営業やスキームの作成に携わりました。最終的には3つの協業案についてプレゼンを行い、今後に繋がる形で終えることができました。
――3ヶ月間、どのような姿勢で取り組まれたのですか?
平井 今回会社から選ばれて参加しているという責任がありましたので、最初から最後まで一貫して“必ず成果を残す”という強い気持ちで貪欲に取り組みました。また、常に考えながら止まることなく行動を続けました。
――プロジェクトは順調に進めることができたのですか?
平井 最初の1ヶ月目は、留学先の業務を覚え、社風や文化に触れ、それを早くキャッチアップすることに意識が向いていました。それ自体は比較的スムーズに進んだのですが、一方で自分に何の価値があるのか、留学先へ何を提供できるのかわからず、ネガティブな気持ちになっていました。しかし、2ヵ月目以降からは自分個人の力だけではなく、“自分を含めたSMBCグループとして何ができるか”と見方を変えました。今回自分は会社の代表として参加しているのだから個人で何ができるかに限定する必要はないと切り替えて、先輩に相談してみたりして自ら提供できる価値を広げていきました。また、最初は一人で考えていましたが、社内の人脈を使ったり、留学先担当者以外のメンバーや伴走者にも相談したり、意識的に周囲を巻き込んで進めることで最終的に満足する形で終えることができました。
(写真:平井さん)
――何か心残りだったことはありますか?
平井 そうですね、今思えばもっとできたなと思うこともありました。SMBCグループとして協業するというミッションはありましたが、それと切り離して留学先と個人で何か成果物を残すことができたとも思います。理想を言えば、留学中に現在も使われる何かが残せたら良かったのですが、3ヶ月でそこまでは進めることができませんでした。また、最終プレゼンに関しても早い段階で社内レビュー実施していれば、最終プレゼンがさらに良いものになったとも思いますし、やり方は色々あったなという気がしています。今だからこそ気づいたことと言えばそれまでですが、次に同じようなことがあれば今回の学びを活かせると思うので、良い勉強になりました。

留学を通しての気づき・学び

――留学を通してどんな気づきがありましたか?
平井 留学中の3ヶ月間は、自分の経験や知識が通用しない部分も多く、異なる環境と言う事もあり、苦戦続きでしたが、かなりメンタルも鍛えられたと思います。留学で学んだ事は、いろいろなことにアンテナを立てるようになったこと、問題意識が根付いたことです。異なる環境に身を置き、「何故、こういう事をしているのか?』「どうすれば解決出来るのか?」をより考えるようになり、その習慣が自社に戻っても続いています。疑問を抱いて投げかけると、やはりそこに問題点がある。そこでソリューションの方法を考える。そうした思考・行動が身についたと実感しております。
また、現在は、営業職に携わっておりますが、改めて営業のやりがいを実感出来ました。ただ、同じ営業でも違いはあって、当社の場合はソリューション・領域を絞って顧客にサービスを提供していますが、留学先はソリューションの種類が豊富でした。そのため、顧客の課題に応じて色々なソリューションを組み合わせて解決していくことができる点が現職とは異なる魅力があり、面白いと感じました。
営業同行していて初めて経験することも多く、これまで触れたことがない知識や世の中の様々なニーズを知る機会になったので、社外に出ないとわからない貴重な経験をすることができました。今後はより幅広くアンテナを立てて、世の中にはどういう課題があるのか?どうすれば解決できるのか?と相手の課題から新たなスキームやソリューションを考え企画するというマインドで仕事に取り組んでいきたいと思いました。
――組織としての違いを感じることはありましたか?
平井 留学先では、社長が近くの席にいる等、所属企業とは全く異なる環境で驚くことがたくさんありました。プロフェッショナルとして仕事をしていると言う点では当社と共通ですが、留学先では独自技術を武器に、柔軟な発想やサービス、意思決定の早さなど、新しいビジネスに挑戦し続ける姿勢に違いを感じました。当社も留学先も「社会の課題解決の為」「会社を大きくしたい」と言う目標は共通だと思いますが、留学先では成長する経営戦略や攻めの姿勢が際立っていました。
(写真:平井さん)

留学後の変化と今後への想い

――留学後、変化のあったこと、取り入れたことはありますか?
平井 これまで私の部署では、各自が何をしてどんな課題を持っているか共有したり振り返りを行ったりする機会がありませんでした。そのため、上長と相談し、課題共有の場を新たに設けました。また、朝礼やMTGの場で私自身が課題を共有していくことで皆の共有も増えていくと思ったので、私が率先して共有することで周りも少しずつ変化を見せています。
――今後に向けて考えていることはありますか?
平井 変化の激しい時代だからこそ、会社として事業の柱をもっと増やす必要があると感じています。これまでも色々な事業について社内で検討を行って、実際事業化したものもあったそうですが、現在は原点回帰で領域を絞ってサービス提供を行っています。今後会社をどうしていくべきかを考えるのは経営層かもしれませんが、私自身も高い視座で考えながら、現場で熱い想いを持って行動していくことが大切だと思っています。今回の留学を通して色々な気づきが多くありましたが、留学が終わって忘れてしまっては意味がありません。他社留学の事例を社内に発信して、積極的に会社の成長に貢献できる人材になっていきたいです。
――再度他社留学に参加する機会があるとしたら、チャレンジしたいですか?
平井 そうですね、参加する機会があれば、次は全くの異業種にも挑戦したいです。経験していない領域に飛び込む事で、更なる視野の広がりに繋がるかもしれません。
――これから他社留学に参加する方に対して何かアドバイスはありますか?
平井 改めて人と人とのコミュニケーションが大事だと感じたので「臆せず信頼関係を築いてください」と伝えたいです。私自身、今回の留学である程度スムーズにコミュニケーションを取ることはできたのですが、遠慮してしまった部分もありました。案外自分は臆病な面もあると気づきました。正確には、臆せず飛び込める領域と飛び込めない領域があることがわかった感じです。一回会って終わりの関係性であれば当たって砕けてもいいと思えるのですが、今回は3ヶ月間ご一緒することが決まっていたこともあり、顔色を伺って、本来の自分とは違ったコミュニケーションを取っていたかもしれません。そのため、次に参加する方は臆せず、コミュニケーションを図っていってほしいと思います。
<留学先責任者からのコメント> ~H.I.F.株式会社 石田様より~
同じ金融業界でもビジネスの領域に個人・法人という違いがあり、双方にとっての学びと刺激になったと感じています。平井さんの持つ金融業界目線での当社ビジネスについてのフィードバックやSMBCCFとの協業の可能性などもコメントして頂き、有用なものとなりました。
大手企業と異なり、プロセスやスキームが確立されておらず、日々変化していく状況の中でも、それを理解してより良いものを作ろうとする貢献意欲も非常に高いと感じました。また、どのようなタスクでも、そのタスクの背景を理解し、取り組んでくださる姿勢や人間性も素晴らしいと思いました。皆が忙しくても周囲の空気を読み、適切なタイミングで質問をするコミュニケーションの間合いの取り方についても素晴らしいと感じました。
今後については、与えられた環境、状況の中でできることを考えても限界があるので、環境を変えるための働きかけや自身の想いが重要になると思います。今回の経験を活かし、今後益々ご活躍されることを願っています。3ヶ月間ありがとうございました。
会社名 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
業種  貸金業・保証業
URL https://www.smbc-cf.com/