事例紹介

ベイシス株式会社×株式会社Relicの導入事例

「他社留学トライアル 他社事業経験を通じて得た多くの刺激と気づき」(職種:事業推進 役職:部長 留学頻度:週2日、留学時:中途入社16年目)
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目的
事業開発やエンゲージメントを高める手法、経営者視点を学ぶ
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背景
今後さらなる事業成長を加速していくため、異なる業界での経験を通じて多様な価値観や発想、知見、人脈を得るなどこれまでにない形で管理職を育成する必要があった
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効果
・新規事業開発のノウハウや業界の知見を得ることができた
・自分の能力の再現性を確認でき、自信に繋がった
・人脈を得ることができた
他社留学を終えて元の職場に戻った「卒業生」にインタビュー。留学前、留学中、留学後の想いについて、体験談を語っていただきます。
今回お話を伺ったのは、ベイシス株式会社。他社留学を経験したのは、事業推進本部 支店統括部 部長の山下さんです。留学先は、企業の新規事業開発やイノベーション創出を支援するための事業やサービス・ソリューション提供を行うベンチャー企業、株式会社Relicです。留学中は、新規事業開発ツール「Throttle(スロットル)」の事業推進、名古屋拠点の立上げ促進、入札業務に携わりました。
所属 ベイシス株式会社
留学先 株式会社Relic
他社留学期間 週2日/4ヶ月間(2022年12月~2023年4月)
留学した人 事業推進本部 支店統括部 山下 淳史さん(留学時:中途入社16年目)
送り出した人 事業推進本部 本部長 佐藤 倫大さん

経営者目線での学びを得るために

——まずは、他社留学に参加した背景をお聞かせください。
山下さん(以下、山下) 今回は会社からの指名を受けて参加することが決まりました。VUCA時代においては他社でも通用するポータブルスキルを身に付ける必要がありますし、常に自分自身を客観視する感覚が必要だと考えていたので、他社留学が良い機会になると思いました。また、もともと新しいことが好きですし、それが強みでもあるので、前向きな気持ちでチャレンジしました。
——他社留学にはどんなことを期待して参加しましたか?
山下 他業種のプロジェクトに参加することで、事業開発やエンゲージメントを高める手法の習得、人脈形成に繋げたいと考えていました。また、自身がどれくらい他社で貢献できるか客観視できる機会にしたいと思っていました。
——留学先はどのようにして決めたのですか?
山下 今申し上げたことを学べる会社ということで選びましたが、近い業界で実務的なことを学ぶというよりは、経営者目線での学びを得られるような企業ということで選定しました。私は所属企業で管理職として経営に近い立場にいることもあって、会社の未来を作ったり、新規事業を進めたりするにあたって、新しい発想でどう事業を作っていくのか経営者目線で学ぶ必要がありました。そこで、新規事業開発をしているRelic様に留学を決めました。

株式会社Relic(https://relic.co.jp/

再現性を確認できた他社留学

——実際に留学していかがでしたか?
山下 いろいろなことを学びましたし、気づきも得られたので非常に楽しかったです。ベンチャー企業でプロジェクトを進めることに特に違和感はなかったですし、ビックリするようなこともありませんでした。ベンチャーにはこういう人がいるんだろうなと何となく想像していましたが、実際ご一緒することで非常に優秀だとリアルに感じることができたので楽しかったですね。
今回の留学を一言で表すとすれば「再現性を確認できた」ということになると思います。これまで当社で培ってきた自分の力―プロジェクト推進力や求心力、コミュニケーション力等を再現できるか試したことがなかったので、それを試すことができたのが非常に良かったです。
——留学中は、実際にどのようなことをしたのでしょうか?
山下 新規事業開発ツール「Throttle」の導入にあたって必要な情報収集に携わったのですが、プライム上場企業の上位150社について新規事業の取り組み調査を行いました。留学先の方と相談しながらアウトプットしていき、データを活用することでどんなことが実現できるかいろいろと検討することができました。同時に営業に活用できる参考資料の作成も行いました。
また、自治体向けの入札関連業務のサポートも行いました。ちょうど入札時期でもあったので、入札要件の確認、それに対してのアドバイス、企画提案書類のチェック、入札後の振り返りや考察等を行いました。
それから、名古屋拠点の立上げにも携わりました。一緒に活動したメンバーの中に若手の方がいらっしゃったのですが、メンター的に関わらせていただきました。困っていることを聞いたり、何か物事を進めるときにアドバイスを行ったりしていました。ご本人にも喜んでいただけたと聞いていますが、主従利害関係が直接ない、第三者的な立場でも近い距離にいる人ということで相談しやすかったのではないでしょうか。

イノベーションマネジメント・プラットフォーム「Throttle(スロットル)」https://relic.co.jp/services/throttle/

——留学中、どんなことを意識して進めたのでしょうか?
山下 そうですね、留学先の方が「私に来てもらって良かった、成果が出た」と感じてもらう必要があると思っていたので、開始時からずっと意識していました。また、週2日、遠隔での留学だったので、できる限り自分の考えを躊躇せず伝えるよう努めました。留学先の方に対して、自分がどこを目指しているかをできる限り開示して、「私はこう思うけど、どう思いますか?」と意見交換を行うようにしていました。
——最初からスムーズに進んだのですか?
山下 先ほど申し上げた通り、今回は週2日で名古屋のプロジェクトに関わったので、物理的な距離があったために、最初は心理的な距離もありました。実際に名古屋に行って対面でお会いするまでに半月ほどかかってしまい、私が他社の管理職という立場だったことも関係していたのかもしれませんが、その間はお互いに気を遣ってしまい手探り状態でした。しかし、実際にお会いすることで一気に距離が近くなってコミュニケーションもスムーズになり、Slackだけで適宜コミュニケーションを取って進めることができました。留学開始前や始まってすぐに対面でお会いする機会を作っておけば、留学開始と同時に良いスタートダッシュが切れたと思うので、その点は少しもったいなかったかもしれません。
——名古屋まで行かれたことが良かったのですね。
山下 そうですね、自社の人事に相談させてもらって許可が下りたので行くことができました。周りの皆さんの協力に感謝です。あとは、留学の最後3日間も名古屋に行くことができたのですが、その際は当社のお客様も紹介しました。お互い良いシナジーが生まれるのではないかと思ったので、担当者に話をして進めました。
——何か心残りだったことはありますか?
山下 「やり切った」という感じはしています。会社の代表として参加している以上、やり切ったと言い切れるようにしないといけないと思っていたので、自分でそうなるように仕向けていったというのはあるかもしれません(笑)終了時点で「これもできなかった」とならないように留学中はとにかく動きました。
強いて言えば、直接の商談にはあまり同席させていただく機会を作れなかったので、もう少しやりたかったですね。同席する機会があればあるほど、もっと何かしらの価値提供に繋げられたと思うので、もう少し回数を重ねることができていたらさらに良かったです。あとは、会社の人事評価制度についても違いがあったと思うので、留学中に聞いておけばよかったと後から気づきました。

他社留学を通しての気づき・学び

——留学を通してどんな気づき・学びがありましたか?
山下 今回、新規事業の取り組み調査において、企業の中期経営計画やIR情報を自ら地道に調べる作業をしたので、新規事業の取り組みに限らず、プライム上場企業の考え方、発信の仕方、活動の仕方が見えて、非常に学びになりました。これまでは情報収集はニュースだけに頼っていましたが、各社が立てた戦略の浸透方法や表現方法、その上手い下手、非財務的な情報発信などがわかって、管理職として良い学びを得ることができました。
どうしても当社で同じような調査をするとなると、細かい仕事は部下に任せてしまうと思うんです。しかし、どの情報でもそうですが、見る人によって捉え方、受け取り方が異なりますよね。地道な作業であっても吸収できるものがあるので、自分で確認することも大事だと改めて感じました。
——他にも学び、気づきはありましたか?
山下 新規事業開発においての作法や考え方など、今までなかった知見も獲得できました。また、当たり前ですが他社に留学したので、留学先企業の文化や雰囲気、仕事の進め方なども学べたと思います。全社会議などにも参加させていただけたのでリアルにいろいろなことを感じることができましたし、それぞれの会社ごとに強みと弱みがあってジレンマを感じていることもわかりました。個人的には、人脈ができたのも良かったです。今まで出会わないような企業の、出会わないような人たちとの出会いがありました。私自身、人脈を大事にしているので良いご縁をいただくことができ感謝です。
——社外に出ることで所属企業の良い点を感じることはありましたか?
山下 そうですね、当社は理念を軸に経営している点が特徴的だと改めて感じたのですが、全社的にクレドが浸透している点が素晴らしいと思いました。留学先の方と話したときに会社から配られるクレドカードをお見せしたのですが、いいですね、と言っていただきました。また、比較的組織的にも安定しているので、心理的な安全性も確保されていると感じました。

留学後の変化と今後への想い

——他社留学後、変化はありましたか?また、何か取り入れたことはありますか?
山下 まずは留学先の事業でもある新規事業開発関連のノウハウはまとめ、社内に展開していこうと進めているところです。また、当社では他社留学のトライアルとして私が最初に留学させていただいたので、引き続き人材育成の観点で人事とも連携して推進していけるよう取り組み始めました。もちろん自分自身がこの経験を活かしてチャレンジや変化し続けていくことも必要と考えているので、その点を意識して仕事をしています。
——今後に向けて考えていることはありますか?
山下 今回のご縁を活かして、今後Relic様と共同で新規開発ができたらいいですね。あとは、今回できた人脈を切らさずにもっと広げていきたいです。期間中に名古屋の起業家が集まるイベントにも参加したのですが、参加者とはもちろん、運営会社の方と会話するだけでも人脈がどんどん広がっていったことも良い経験でした。こういった機会をこれからも積極的に作っていきたいです。
それから、先日他社留学ラボに参加したのですが、他社の卒業生の方が「組織を変革したい、成長させたいと思うなら仲間を増やしていく必要性がある」と話されていました。私自身すぐに結果を求めてしまうところがあるのですが、会社全体としても「これをやったら何が変わるの?」と短期的に考える傾向があるような気がします。しかし、小さな気づきの集合体が大きな変化に変わることもあるはずなので、他社留学のような経験を通し外から違う刺激を入れて、何か一つでも良い方向に変わっていくよう地道に種を蒔いていくことも重要なことだと思います。人によってどんな気づきがあるかは異なると思いますが、外部との交流を通して気づきを得た仲間と協力しながら、より良い組織作りに貢献していきたいです。
——もし再度他社留学できるとしたらいかがですか?
山下 今回ポジティブな体験ができたので、また留学できるなら是非挑戦したいです。留学先としては、できるだけ当社と違う環境がいいですね。何かしらのミッションがある場合は、近しい環境の方がすぐに役立つことを学べるのでいいと思いますが、個人的には全然違う環境の方がチャレンジ感があってワクワクします。成功体験ができれば自己肯定感が高まりますし、失敗してしまってもそこから学ぶことはあると思うので、まずはチャレンジすることが大事だと思います。
——他社留学に向いている人はどんな人だと思いますか?
山下 留学生側からの視点で言えば誰でもいいと思いますが、留学先への貢献度を考えると、ある程度経験がある強みを持っている人がいいと思います。留学前は新卒社員でもいいのでは?と考えていたのですが、実際経験してみて違うと感じました。新卒社員の場合は他社に行く前に自社で学ぶことが沢山ありますし、留学先へ貢献することが難しいですよね。そもそもコミュニケーションを取って信頼関係を作ることに難しさを感じる人も多いと思います。ある程度強みを持っている中堅以上の社員の方で、他社を知らなかったり、慣れてしまって謙虚さを忘れてしまったりしている方などの場合だと学びも多くてマッチするのではないでしょうか。
私のような管理職の留学も有益だと感じました。管理職は段々と孤独になっていきますよね。私も限定されたコミュニティの中で仕事をしていたので、他社に留学して同じ立場や近い立場の方とご一緒することで、他社の管理職がどのような働き方をしていて、どういう想いを持って仕事に向き合っているのか、部下と向き合っているのかを近くで見ることができ、非常に刺激になりました。ただ、管理職の留学の場合は、留学先の経営者や管理職クラスの人と一緒にプロジェクトを進めることが大事だと思います。若手社員と一緒に業務を進めることになると、自分が貢献することの方が多くなってしまって学びが少なくなってしまう気がします。
——他社留学の頻度、期間についてはどう思われますか?
山下 留学するのであればフルタイムがいいと思いました。フルタイムの方がしっかりコミットできるので、学びの質と量が違いますよね。もともと私も参加するのであれば、フルタイムが良かったのですが、管理職という立場もあって社内的に難しい状況でした。ただ、フルタイムで参加する場合は「何のために参加するのか」という目的意識を主体的に持つことが大事になると思います。会社から指名されたから仕方なく参加している、というような人だと得ることは少ないでしょうし、留学成果という面では厳しいでしょうね。
期間については、長ければ長いほど学ぶことが多くなるのでいいと思います。今回プロジェクトの都合で当初の予定から1ヶ月延長していただいたのですが、臨機応変に対応していただけたのが良かったです。プロジェクトの進捗度合によっては延長した方がいいこともあると思うので、そういった場合は本人と留学先で話し合って決めればいいのではないでしょうか。
<留学先からのコメント> ~株式会社Relic 田中様より~
4ヶ月間インタラクティブにコミュニケーションしながら多くの成果物を残していただき、チームメンバー含め感謝しております。先回りしながら業務を提案してくださり、知見も豊富に頂くことができました。大手企業の調査に関しては、山下さんの調査結果や意見により、大きな気付きや学びを得ることができました。山下さんからも「学びを得られた」と言っていただき、お互いにとって良い経験でした。
1ヶ月延長していただきましたが、欲を言えばもっと時間が欲しかったです。今後もより深い関係性を、企業、個人とも持ちたいと考えております。両社の若手社員同士の交流を持つことができればお互いにとって有益だと思いますので、ぜひ開催させていただきたく思います。今後ともよろしくお願いいたします。
会社名 ベイシス株式会社
業種  インフラテック事業
URL https://www.basis-corp.jp/