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副業を始めて「副業うつ」にならない為の7つのTips

副業を始めたものの、本職との両立が難しい、頑張りの割には収入が増えていないなどの不安やストレスから、副業を行うことに対して「うつ」のような症状に陥る方がいらっしゃいます。

新たなキャリアを築くために始めた副業で心身ともに支障を来しては元も子もありません。

「副業うつ」にならないために行いたい7つのTipsをご紹介したいと思います。

 

「副業元年の到来」がもたらすもの

2018年は「働き方」が劇的に変わるだろうと言われています。政府が発表した「働き方改革実行計画」の中にモデル就業規則の副業禁止規定を改定、労働時間や健康管理の運用方針を盛り込んだガイドラインを公開するという発表がありました。

モデル就業規則とは、企業が就業規則を指定する際のひな形として厚生労働省が公開しているものです。あくまでも「モデル」であるため、この内容を採用するか否かは各企業に委ねられることになります。

 

キャリアを広げることができ、従来の物と組み合わせることでよりよいものを生み出せるだろうとIT系など新興企業を中心に、規則改定前から副業を解禁する会社も徐々に増えてきています。

また、大企業も副業の解禁が進んできています。優秀な人材が他会社へ引き抜かれないようにするためです。職場に不自由さを感じ優秀な人材が他社へ引き抜かれた場合、大きな痛手になってしまうと思われます。また、副業により社内では行えないキャリアを積むことができる、本業に対しての意識が変化し生産性が向上する、本業との掛け合わせでイノベーションの創出につながるとも言われているため、解禁する大企業は増加傾向にあります。

 

そして、副業を行うことで起こると思われる社会保険や残業代問題に対しての法律や規制を改定するための話し合いも行われており、政府は更に副業解禁を促していくようです。

 

副業により進む「マルチタスク化」

本業に加えて副業を始める場合は、マルチタスク化が進むため、上手な自己管理がキーになります。

マルチタスクとは複数の業務を一度にこなすことで、現代の働く人にとってのぜひとも身につけたいスキルと思われている方も多いでしょう。仕事だけでなく「晩御飯を作りながら洗濯物をたたむ」など日々の生活で行っている行動もマルチタスクと言えるかもしれません。

 

しかし実行しようとした場合想像以上に難しく、そもそも人間は1度に1つのことを集中して行うように脳ができていますので本質的にマルチタスクを苦手としています。

スタンフォード大学の研究グループの実験によるとマルチタスクを頻繁に行うと作業効率が低くなってしまい、作業を1つ1つ行う場合よりも生産性が低くなってしまう場合があると発表している他、ロンドン大学の研究チームの発表では仕事中にメールなどで気が散ってしまった場合、徹夜明けの人と同等のIQまで低下し、生産性は最大40%下がってしまうという結果が出ています。

そしてマルチタスクを頻繁に行うことにより注意力や情報処理能力も低くなってしまい脳に思いがけないダメージを与えてしまうことになります。

 

副業は本職とは違い、それぞれのスケジュールは連動しているわけではないので全て個人で管理を行わなければなりません。社内のタスクはある程度は会社が見てくれますが、社外タスクは自己管理を行わなければなりません。

管理が上手くいかずに事が思い通りに進まないがために悩み、「うつ」のような状態に陥ってしまうことがあるのです。

 

副業における「ロールモデル」と「メンター」はいない?

副業を行う中で似たような理想を持った人を参考にしたい、誰かに相談したいと思われると思います。

似たような経験を体験したことがある人をロールモデル(あの人のようになりたいと目標にする人物)に、同じような環境から抜け出したメンター(さまざまなことに対し相談に乗り助言を与えてくれる人物)を探してみようとするも、自身の収益を増やしたいがために副業を行う人、パラレルキャリアとして収益を気にせずキャリアを積むことのみを目標にする人など、それぞれの目的に沿った行動を起こしている方が大半であり、その目的や内容は多岐にわたり、副業を取り巻く環境は日々複雑化しています。

このことから同じような行動を行っている人が見つけにくくなり目標が見いだすことや悩みが解決できないため「副業うつ」に陥ってしまう可能性がより高まってしまいます。

 

副職うつに陥らないために行いたい7つのこと

自らの生活を豊かにするために新しく始めた副業で体調を崩してしまい、日々の生活で影響を出さないためにも、自らの時間とタスク管理や自身のメンタル面での対策が重要になってきます。

 

1.タスク管理にツールを活用する

タスク管理の基本は、紙のメモでもスマートフォンのメモ帳機能でも構わないので「自分がやらなければならないタスク」をすべて書き出し、それぞれに優先順位を付け、タスクを成功させるためにやらなければいけないこと、掛かると予想される時間を整理した後スケジューリングを組むという流れです。

管理ができていればマルチタスクを行わなくても効率よくタスクをこなすことができます。

管理するための媒体はメモ帳などのアナログ媒体とパソコンやスマートフォンなどのデジタル媒体とあり、どちらにもメリットデメリットがありますのでご自身に合っている方法で行いましょう。

素早く新規タスクの作成・修正を行いたい場合はデジタル上での管理がおすすめです。特に複数人が参加するプロジェクトの管理や共有が簡単にできるツールがあるという点も大きいです。

タスク管理専用のツールは多数存在します。気軽にダウンロードして試すことができるので、自分にあったツールをじっくり探しましょう。

 

2.コミュニケーションツールを活用する

特にネットを介した副業では、相手とコミュニケーションを取る際にビデオチャットやテキストチャットが使用されることが大半です。また気軽にコミュニケーションをとることができるようになり、相談しながらタスクを取り組むことが可能であり、円滑に作業を進めることや疑問の解決などに役立つでしょう。

クライアントによって使用されるツールが違いますので確認しましょう。メールアドレスひとつで簡単にアカウントを習得することができます。

 

3.プロジェクト内での役割を明確にする

複数人で作業を行う場合は自分の業務範囲や責任範囲の線引きを行い、常に役割を明確にしましょう。

作業範囲や責任範囲があいまいなままですと、いつの間にか複数のタスクを1人でこなさなければならない状況に陥ってしまい、本業や他のプロジェクトに支障が出てしまう可能性があります。

あくまでも副業は本業に支障がない範囲で行うことです。

 

4.プロジェクトメンバーへの状況報告をまめに行う

現状をまめに知ること・伝えることは、プロジェクト全体のスムーズな作業進行に繋がります。

特に副業として参加している場合は、本業との兼ね合いから急に状況が変わることがあるかもしれません。こちらの状況を報告し、相談することで無理のないタスク量に調整することも容易だと思います。

 

5.時間とメンタルにバッファを組み込んでおく

はやく稼ぎたい、もっと役に立ちたいと休息を取らずに根詰めて作業を行った場合、疲労から仕事効率が落ちるだけでなく、無理がたたり体調やメンタルを崩してしまう危険性があります。

作業を行う際に休息時間を予定に組み込んでおくと余裕をもって作業に取り掛かることが可能だけでなく、バッファ(余力)ができるので急な依頼や進行に落ち着いて対応することができます。

 

6.自分らしい働き方に対して常に考える

副業のメリットの1つに「気軽に始めることができる」という点があります。固定的に働くのではなく、この職種は自分にあっていないと思った場合は違う職種に挑戦してみる、自分の集中しやすい時間帯に作業を行ってみる、副業の種類を変えるなど柔軟に行動しましょう。中には副業に向いていない方もいらっしゃいます。自身の現状や理想の働き方を常に考えマインドセットを行い、自分にあった働き方を見つけましょう。

 

7.情報発信により「気づきのシェア」と「セルフブランディング」を行う

現在はネット環境が発達し、簡単に情報を発信・拡散できる時代になりました。

自分が副業を行うことによって学んだことや気が付いたことを見える形としてネット上のブログで言語化して発信、オフでの講習会や交流会に参加し共有することで、気づきをリアルとオンラインでシェアしていくことが出来ます。そうすることで、自身の考えの棚卸や意識を高めることができます。また、自身をブランド化することができるだけではなく、同じように副業を行う人々との「つながり」ができ新しい依頼が舞い込んでくることもあるでしょう。

 

まとめ

今後「働き方」が劇的に変わり、副業を始める方が以前より増加するでしょう。

しかし始める前とのイメージの差や自己管理が上手く行えない、悩みがあっても相談しづらい環境にあることなどから体調やメンタルを崩してしまい「副業うつ」に陥ってしまい本業や私生活に影響を及ぼしてしまう可能性があります。

自身の管理や相手とのやり取りを円滑に行うためにツールを利用して負担を軽減し、自身の働き方に対して常に考える等のマインドセットを行い、もし上手くいかず失敗した場合でも息抜きやなぜうまくいかなかったのかを考えるマインドリセットを行うように心がけましょう。

副職を行うことで本職に支障を来しては本末転倒です。無理のないペースでできる範囲のことから新たなキャリアを築いていきましょう。