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外圧から組織と自身を変える

外圧で変わる国

 ー江戸時代が終わりを告げる契機となったのがペリーの来航だったように、組織や自身を変えていくのは外圧の力を借りるのが良いのかもしれません。いきなり規模の大きな話となってしまいましたが、外圧の活用は大企業組織においても個人単位においても変革へと導く有効な手段であると思っています。


 私個人の話になってしまって恐縮ですが、私は2017年から正社員として所属するエッセンスとは別の組織で複業を行っています。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会という協会の事務局としての仕事です。


 協会の活動内容は、フリーランスとして働く方々へのサポートや政府や自治体へのフリーランス労働環境整備の提言などです。そこで私は、「ジョブ創出プロジェクト」という企業に対してフリーランス活用の啓発活動を行うプロジェクトに所属しています。


先進的な働き方に触れる

 フリーランス協会自体が、多くのフリーランスの方が関わって運営されていて、協会とは別に仕事を抱えていらっしゃる方がほとんどです。ミーティングも月に2~3回とそう多くはなく、2017年の設立当初から、チャットツールやグループウェア、テレビ会議を当たり前に活用しながら仕事をしてきました。 


私はこれまで、同協会で求人ステーションという企業向けの一括求人窓口の立ち上げや、フリーランス人材活用のためのガイダンス資料の作成、フリーランスパートナーシップアワードというアワードの立ち上げなど、本業では触れることのできない多様なプロジェクトに関わらせて頂きました。


刺激に溢れる組織

 協会の活動は、当初から本業とのシナジーを期待して関わっていた面もありますが、それ以上に自身の今後のキャリアや仕事の仕方に多くの影響を及ぼしているなと実感しています。


 例えば、協会自体が多様な人材が関わるモザイク的な組織形態になっているのですが、首都圏以外の大阪や鹿児島など地方から参画されている方も多く、色んなバックボーンの方々がいらっしゃいます。直接会えるのも1年に1回あるかないかなのですが、それぞれの皆さんが協会のビジョンに対して強くコミットメントされていて、組織のあり方や個人としてのモチベーション維持の仕方など多くの刺激を得ています。


 その中から、実際に本業に還元できているものもあります。象徴的なのは、昨年新型コロナウイルスによって在宅での仕事を余儀なくされた時に、スムーズにzoomなどの遠隔コミュニケーションの導入を図ることができました。これはまさに組織の外側で自分自身のスキルの開発を自然と行えていたという証左だと思っています。


事例よりも確かなもの

 よく、社内に新しいプロジェクトやツールを提案する際に、他社の事例が求められることがありますが、上記のように「他の組織で実際に自身で試して、うまくいっています」といえるので、説得力しかないと感じています。


 スティーブジョブスのスピーチで有名な「connecting the dots」という考え方がありますが、社外での交流や複業がいつ本業やキャリアに役立つか分かりません。それが外圧という形で 自身や所属組織に変化を及ぼすことにも繋がります。何よりも、そうやって自身が独自に取り組んだことが社内で役に立つ経験は「とても快感」だったりします。そんな快感を味わいながら、会社に貢献する方々を増やしていきたいですね。