デビュー1年。走り始めたランサーが全力投球する、グルメライターという仕事

デビュー1年。走り始めたランサーが全力投球する、グルメライターという仕事
現在、グルメライターとして活動する井上慧太朗さん。2013年に「ランサーズ」に登録するも、当時の職場が多忙で、積極的に案件をこなすことはなかったといいます。ランサーズでの案件をメインに、本格活動を始めたのは、2017年冒頭から。フリーに転身して、仕事への想いが徐々に変化していったというこの1年、彼は一体どのように仕事に向き合ってきたのでしょうか。
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名刺に込められた意気込み

見るからにおいしそうな、きつね色の春巻き。名刺に大きく印刷された写真に釘付けになっていると、「僕が作った春巻きです」と教えてくれました。

現在、フリーライターとして執筆を続ける井上慧太朗さんは、主にグルメ取材を得意としています。この1年、ランサーズの案件を中心に、グルメを始めとしたさまざまな分野で、記事を書いてきました。

もともと食べることが大好きだという井上さんは、仕事の息抜きに、ちょっとした料理をしたり、プライベートでも多くの飲食店を訪れ、仕事の糧にしています。

「おいしいものがあると、人は幸せになれる」との信念のもと、独自の視点でグルメに迫り続ける井上さん。ランサーとして活動した1年、徐々に変化した仕事への想いと、今後の夢についてお聞きしました。

4年のブランクを経て、再びランサーズへ

――ランサーズへ登録されたのは2013年。2017年から、本格的に活動を始められましたね。

4年前、別の職場で働いていたときに、副業で収入を増やせたらと思い、軽い気持ちでランサーズに登録しました。そのときは、「タスク案件」を中心に、ほんの少しだけ仕事をしてみたのですが、メインの仕事が多忙で、副業はそれきりになってしまいました。

退職しランサーズ一本に絞って本腰を入れ始めたのが、2017年です。前職で文章作成を経験していたので、そのスキルを仕事にできたらと思い、フリーランスの道を歩き始めました。

――どうしてクラウドソーシングで独立しようと思ったのですか?

まずクラウドソーシングは、時間や場所にとらわれず働くことができるのが、一番魅力的でした。ネットにアクセスできる環境があれば、すぐに始められますしね。

なによりも、「違う自分になれるワクワクさ」が決め手になったのかもしれません。クラウドソーシングでライターとして活動をしていくうちに、半年後の自分は今と違うかもしれない、1年後の自分は、今よりもなりたい自分に近づいているかもしれないと未来の自分を想像してワクワクしました。

このワクワクする想像を現実にできると思えたのが、クラウドソーシングです。だからこそ、クラウドソーシングを選びました。

もう一つ、通勤ラッシュに巻き込まれないで済むことも、大きな理由ですね!

――そのなかでも、ランサーズ一本に絞ったのは、どうしてでしょう?

一番の理由は、サイトの見やすさです。どの情報がどこにあるのかが、直観的に頭に入ってくるような、使い勝手の良さが気に入りました。

クラウドソーシングとしての規模も大きいですよね。案件も豊富ですし、いろいろなランサーさんが活躍していて、勢いを感じました。

特に、今は難しくても、近い将来チャレンジしたいと思えるようなやりがいのある案件が多かったので、自分のモチベーションを上げていくうえでも、魅力的だと思いました。

得意分野を仕事にする醍醐味

――現在は、グルメライターとして活動されていますね。なぜグルメを専門にされたのですか?

まず僕は、単純に食べることがすごく好きなんです。友人たちとご飯を食べに行くときも、僕がお店を調べて下見に行きます。普段から、少しでもおいしいお店で食事をしたいという気持ちが、人一倍強いんですよね。

ランサーズでライターをやろうと決めたとき、自分の得意分野が何なのかを考えました。そのときひらめいたのが、このグルメでした。仕事として、一番挑戦してみたい分野でもありました。

――グルメライターとして、どのようにスタートされたのですか?

実は、グルメでやっていけるのかどうか迷っていたころ、とても印象的なクライアント様との出会いがありました。

ある日、ホテルのレストランをレポートする案件の募集があったんです。応募しようとしたところ、予定よりも早く締め切られてしまいました。

せっかくのチャンスを逃してしまったとがっかりしていたら、再度募集がかかって。即応募しました。この仕事で採用されなかったら、グルメライターを諦めようと、ある意味、賭けていたんですね。結果としては、仕事に対する思いをぶつけた企画書が通り、無事、お仕事をいただくことができました。

「ぜひお願いします」と先方から言われたとき、ああ、これだ!と思いましたね。そのクライアント様は、コミュニケーションをしっかり取ってくださる方でした。作業がスムーズに進められるよう、的確なアドバイスなどもくださって、すごくよくしていただきました。

こちらとしても、クライアント様を喜ばせるために、いい記事を書こうという励みになりましたね。僕のグルメライターとしてのキャリアは、ここから始まったんです。

フリーランスになって「かわったこと、わかったこと」

――2017年、フリーライターとして活動してみていかがでしたか?

とにかく毎日がスリリングなので、生きていて楽しいなと思うようになりました。自動的に仕事を振られていた前職のときと比べて、より主体的に、積極的に仕事に取り組むようになったと思います。

また、仕事を通じて感じる喜びが、よりダイレクトになりましたね。「よい記事をありがとうございます」「いい写真ですね」などと納品先に喜んでもらえると、もっと頑張ろうという意欲がわいてきます。

フリーライターをやっていてよかったと思う瞬間ですね。

――確かに、自分の書いた文章で相手が喜んでくれたら、これ以上うれしいことはないですよね。

あとは、取材先に対して、「心の底から興味を持つ」というのが大事だと気付きました。仕事だからといってサラッと済ませるのではなくて、相手の言葉を噛みしめて、いいなと思ったところはしっかり深掘りして聞いていく。

飲食店さんは、材料や作り方などを突っ込んで質問すると、丁寧に教えてくれるんです。聞いている側も興味深いし、自分の知識を深めることにもなります。料理の素材や調理法について、ひとつでも多く聞いた話が、記事を書く上でも役に立って、内容に深みが出るのだと思っています。

とにかく僕は、「心配性」の「小心者」です。だから、友人とご飯を食べに行くときでも、お店についての下調べは必ずしますし、ルートの確認もします。Googleマップのストリートビューで、店舗に行くまでの風景を頭に入れておいたりもします。

究極は、前乗りですね。待ち合わせより30分早く着いて、現地までの道を歩いてみる。もちろん、料理のメニューも調べます。お店の得意料理から、ビール1杯の値段まで調べ尽くしておいて、いざ出掛けるわけです。

――まさに普段の生活が、ライティング情報の基礎となっているわけですね。

はい。それだけ、食べることが本当に好きなので。1食にすべてを賭けるぐらいの勢いなんです。

グルメライターの仕事についても同じです。根っからの心配性だということもあり、少しでも気になることがあれば、この具材はどこから調達してきたのか、この生地には何を使っているのか、細かく聞けるところまでは突き詰めてみますね。

おいしいものを食べるときって、人はみんな幸せになるんですよね。こんな身近なもので幸せになれるなら、その手助けを少しでもしたいという思いが、この仕事へのモチベーションにつながっています。

作り手と消費者の“橋渡し”を目指して

――今後の目標を教えてください。

グルメに限らず、いろいろなライティングに挑戦し、ジャンルを広めたいと思う反面、得意なことを伸ばしたいという思いもあります。とりあえず今は、グルメの仕事が本当に楽しいので、この分野に関わる案件を幅広くこなしていきたいですね。

――どうしてそこまで、グルメにこだわるのですか?

世の中はおいしいもので溢れているのに、あまり見向きしない方が多いんですよ。見ていれば、いつもとちょっと違ったおいしいものが食べられるのに、本当にもったいないなあと思うんですよね。

だったら僕は、プロみたいな料理はできないけれども、情報はたくさん伝えられる。みなさんの知らない食べ物やお店に、もっと触れてみたいし、知られざる名店や新規オープンのお店なども、いろんな角度から捉えてレポートしていきたいですね。

もう一つ、グルメにこだわる理由があります。

以前、とある会で富山県の方から「黒まいたけ」の話を聞く機会があったんです。ぜひ周りの多くの人に紹介したい印象的な内容だったのですが、そのときの自分には、その商品を魅力的に伝えられる力量が伴っていませんでした。

ただ写真を撮って記事に書くだけなら、誰にでもできます。そうではなくて、記事を読んだ人がおいしいものを手に入れるきっかけになったり、生産者側や飲食店側にとっても、1人でも多くの人が商品を購入したり、来店してくれるようなきっかけになって欲しい。そんな両者の橋渡しができるぐらいの、魅力的な記事を書きたいと思っています。

目指すところは、お笑い芸人「アンジャッシュ」の渡部さんですね。おいしいお店や食べ物の情報に貪欲になって、僕にしか書けない記事を、これからもどんどん提供していけたらうれしいです。

(おわり)

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