過労による休職を経て。副業があったからスムースに復職できた某大手メーカー・エンジニア

過労による休職を経て。副業があったからスムースに復職できた某大手メーカー・エンジニア
大手電機メーカーで組み込み系エンジニアとして働く村田修平さん。「何としても成果を出したい」という気持ちが空回りし、過労により一時期は休職。挫折経験から立ち直るため、休職中に始めたのが副業でした。今は復職し、元気に働く村田さんの過去に迫ります。
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副業は復職に向け自信をつけるために始めた

国内大手電機メーカーに勤める村田修平さん(仮名)は、入社10年目の組み込みソフトウェアエンジニアです。デバイス全般を取り扱う部署に所属し、TVやカメラなどあらゆるデバイスの開発に携わっています。

そんな村田さんは、成果を出したい一心で、スケジュールを詰め込み過ぎて業務過多で過労となり、一時期休職をしていました。休職中は妻と子とのコミュニケーションが増え、父親としてとても有意義な時間だったと語るものの、プロジェクトを途中で離脱したことは、ひとつの挫折経験となりました。

そのとき、休職の挫折経験を救ったのが副業の存在でした。本来はしっかりと休暇をとる時間ではありますが、復職へのリハビリもかねてランサーズで副業を始めたと語ります。結果的にスムースに復職を果たし、もとのペースを取り戻した村田さん。本業とは全く異なるライティング業務や資料作成を副業とする彼に、副業との関わり方をお聞きしました。

本業に専念するあまり、体調は崩れ、会社に向かう足は重くなった

ーー 本業ではどんな仕事をされているんですか?

国内大手の電機機器メーカーで組み込みソフトウェアエンジニアとして働いています。大学院修士課程を卒業し、2007年に入社。以降、ずっと現在の会社で働いていて、もう10年目です。

私が所属する部署は、デバイス全般を扱う部署になるので、TVやカメラなど開発する商品は様々です。若い時は自らプログラミングすることが多かったのですが、最近は企画や設計業務が中心ですね。

ーー 副業をはじめたきっかけを教えてください。

実は少し前に休職していたんです。単純に働き方が間違っていて、会社に寝袋……とまではいきませんが、平日は深夜まで、土日もどちらか仕事してお休み中も結局、仕事に関する調べ物に費やしたり。

現実的にほぼ不可能なスケジュールでプロジェクトが進み、加えて社内の新規事業コンテストにたまたまチームで受かったこともあって、仕事量がドっと増えてしまって。次第に会社に行けなくなり、ついには休職してしまいました。

休職中は基本的にお休みしていないといけないのですが、とはいえ、まったく外との接点をもたないのは良くないと思い、ランサーズで副業を始めたんです。

また、休職中は会社の収入が少なくなるので、復職へのリハビリも兼ねて報酬が得られるなら、と少しずつ副業に取り組むようになりました。

ーー 副業ではどんな仕事をされているんですか?

ライティング業務や資料作成の仕事をしています。今も結婚式に関するコラム記事を執筆中です。本業の組み込み系の開発業務とは、全く異なるお仕事を副業ではやっています。

ーー 会社では副業は容認されていますか?

一応、容認されていますが、あまりオープンにする風土ではないですね。同僚のエンジニアには、過去に会社に内緒で新しい製品の開発を進めて、軌道に乗ってから独立された方もいますし。今も皆さんこっそりと副業をしているんじゃないでしょうか。

副業は自分にあったペースでプレッシャーなく進めれるもの

ーー 今後も副業は続けていきたいですか?

続けていきたいですね。現在やっているライティング業務や資料作成の仕事は、本業では経験できない仕事なので、よい気分転換になります。また、「エンジニア×ライティング」の執筆ニーズは多いと思うので、その分野にもチャレンジしていきたいです。

ーー また本業が忙しくなって体調を崩される不安はありませんか?

それはおっしゃる通りで、放っておくと仕事量が多くなってしまうので、しっかりコントロールしなければならないと思います。私は性格的に仕事を詰め込まないと気が済まない性格なので、つい無理をしてしまうんです。

妻からも「もっと余裕つくるようにしたら?」と注意されていて、気をつけなきゃなと。会社と自分自身のためにも、無理がたたる依頼は断ることも仕事のうちと考えるようにしています。

ーー 副業を容認する企業も増えてきていますが、率直にどう思われますか?

すごくいいと思います。本業に支障がないことが前提ではありますが、息抜きにもなるしオススメです。

理想は18時くらいに皆さんが帰路に着いて、家族との時間を過ごしたり、副業に取り組んだり、個々人が本業とは別のことに向かえるようになることでしょうか。そのほうが、結果的に本業のパフォーマンスも上がるような気がしています。

なかには深夜まで働いても一切パフォーマンスが落ちないような方もいますよ。深夜にもメールが飛んできて、この人いつ寝てんだと(笑)。でも、そんな人に合わせていると周りが壊れてしまうので。

ーー 最後に村田さんにとって『副業』とはどんな存在ですか?

『プレッシャーなく、楽しみながら自分の可能性が広がる』存在です。やりたくなければ辞めればいいし、やりたければ続ければいいし。本業に比べ、リスクは低く、気軽に始められるのではないでしょうか。もちろんクライアント様との約束は厳守ですが、副業の辞めどきは自由ですからね。

(おわり)

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