仕事文化ストーリー 2014年01月22日

豊富な人脈から生み出された営業力で、新分野のビジネスチャンス開拓へ

豊富な人脈から生み出された営業力で、新分野のビジネスチャンス開拓へ

 

ブランディングディレクター 深澤 了 氏

株式会社パラドックス・ブランディング

企業PROFILE
企業のDNA を踏まえた理念構築、浸透策などのインナーブランディング/採用コンセプトの構築とそれらをもとにした戦略構築(採用ブランディング)/事業ビジョンやコンセプト、戦略の構築

設立以来、制作会社として事業を展開してきた株式会社パラドックス・クリエイティブ。設立10年を迎えた2011年に、企業のブランディング事業を手掛ける株式会社パラドックス・ブランディングを立ち上げた。新分野でのビジネスチャレンジを支えたのが、豊富な人脈を持つ外部顧問の存在。事業推進を担う一人の深澤氏に、その全容を伺った。

2013.6taniguchi谷口 智治 氏
PROFILE:
一般社団法人全国経営者団体連合会 理事長
人脈コミュニケーター
1947 年生まれ。大阪商業大学卒後、マックスファクター入社。1983 年全国経営者団体連合会設立。発足以来 30 年にわたり、人と人とを 結ぶ“人脈コミュニケーター” として、日夜人脈形成に精力を注ぐ。ありとあらゆる業界に精通する人脈には定評がある。

ある分野での新会社設立に“営業力”が必要だった

 

クリエイティブに特化してきたため、これまで営業活動というものをほとんど行なってこなかった。現在もその体制は変わらず、社内に営業のリソースはない。しかしパラドックス・ブランディング社を運営する上で、この営業が大きな課題になった。
「クリエイティブのお客さまにブランディングを売るのには、限界がありました。そのため、どうしても営業リソースが必要になったんです」と、ブランディング事業を手掛ける深澤氏は当時の状況について語る。
パラドックス・クリエイティブ社でも、過去に外部企業へアポイント取りなどの営業活動を委託した経験があった。しかし受注確度は低く、実際アポイントへ足を運んでみると多くがミスマッチ。売上に繋がるものではなかったため、「単純な営業活動の外部委託では、根本的な課題解決には繋がらない」と考えたのである。

自社の強みを踏まえた顧問活用

 

過去の経験を踏まえ、営業の委託ではなく、営業分野に強みを持つ顧問の活用を検討。そんな中、人との繋がりから当社へ相談が舞い込む。ご紹介した複数名の顧問候補から選ばれたのが、全国経営者団体連合の理事も務める谷口氏だった。
同社には、一度お付き合いが始まれば、長く関係を構築していけるという強みがある。そのため深澤氏は、営業提案の数と精度にこそ注力すべきと考えた。
『ブランディング』というものは、その特性から企業の代表者でなければ決定権を持たない。そのため顧問の検討においては営業力、そして人脈が重要なポイントになったという。大企業から中小・ベンチャーまで幅広い人脈を持つ谷口氏は、まさに合致した人材だったといえる。

最初から相手を信頼し、早期に結果へと繋がった

 

谷口氏を加えた新体制は、とてもスムーズなスタートを切った。
「社内で提案に伺える人員が少ないので、アポイントの日程調整は大変です。しかし、それ以外に問題はありませんでした。私たちはもともと性善説で仕事をしているので、谷口氏にも最初から信頼を向けていたんです。そうすれば、不安は生まれません」。
谷口氏からはどんどん人を紹介されるので、むしろブランディング提案ができる人員をアサインすることが難しいほど。谷口氏が加わって4ヶ月という期間だが、その紹介による売上は順調に伸びている。当初の予測と比較しても、大変満足のいく結果だ。
設立当初は、同社代表の鈴木氏が事業運営に注力してきた。しかし現在は、深澤氏はじめ、メンバーたちがその事業を軌道に乗せるフェーズにある。そんな中で谷口氏の存在は心強く、「息が合っている」とお互いに認識するほど信頼関係ができあがっているという。
同社では、営業活動でのスポット的な顧問活用を実施。自社の強みや立ち位置を認識し、不足する部分を補おうという考えがあるからこそ、うまく歯車が噛み合っている。将来的にも営業を内製化する予定はないようだが、そのスタイルが同社にとってはベストなのだという。

一緒にいる時間から、多くの学びを得られる

 

深澤氏にとって、谷口氏は信頼の置ける相棒。人脈が広いからこそ、移動時間などの会話からも多くの学びを得られるようだ。
「谷口さんは、よく『もらった金額以上のものを返したい』と話してくれます。全国経営者団体連合で30年ものキャリアを持つ身にもかかわらず、決して守りに入らず、むしろいつも熱く燃えています」。
そんな谷口氏から、その『考え方』を学んでいるという深澤氏。一緒にいるだけで、人生をも考えさせられるような存在。まさに仕事・人生における相棒なのだ。
また企業への提案でも、ポイントを突いた谷口氏からの援護射撃が強い味方となっている。谷口氏が、いかに同社の事業拡大へ全力投球しているのかがわかるだろう。紹介を受ける企業・人はすでに谷口氏と強い信頼があるため、アポイントの精度は高く、提案にもやりがいが生まれる。
「谷口さんは、プレッシャーをかけるのがうまいんです。例えば提案後に『この会社は命をかけているから、宜しく』なんて声を掛けることもあるんですよ」と、深澤氏は笑顔とともに語ってくれた。

事業成長によって浮き彫りとなった課題

 

ブランディング事業は実質4名の体制だが、今後増員が必要とみている。しかし採用においては、教育がウィークポイントだという。
「弊社のブランディングは、コミュンケーションのアウトプットであるクリエイティブを起点に考えて、理念や戦略にまで遡るという方法をとっています。だからこそ、ブランディングの理論だけ教えてもあまり意味がありません。クリエイティブを何年間か経験し、効果の出るコミュニケーションが出せる自信がついてはじめて、ブランディングができるようになると考えています。そのため、実際に足を運び、現場から学んでもらうしかないんです」。
提案の機会が増えれば、当然その提案を行なうリソースが必要となる。しかし、同社が求めるのは営業ではない。クリエイティブでも学ぶ意欲を持ちながら、クライアントとのコミュニケーションの中でブランディング戦略を構築できる人材。谷口氏が加わって事業成長が加速したことにより、人材を取り巻く課題へすでに深澤氏は目を向けている。

中小企業にこそブランディングを推奨したい

 

最後に深澤氏は今後のビジョンについて、「ブランディング事業をもっと広めていきたい」と語ってくれた。
ブランディングは、コスト面などから大手企業を中心に導入されている。しかし深澤氏は、むしろ中小企業にこそ必要だと考えているという。「資金がなければ、ブランディングに取り組めない現状を打破したい」。これからも谷口氏と力を合わせ、ブランディング事業の拡大に取り組んでいきたいという意欲に満ちていた。